2010年4月2日金曜日

宋代における垂簾聴政(皇后摂政)

ジョン・チェイフィー「宋代における垂簾聴政(皇后摂政)―権力・権威と女らしさ」(『中国学のパースペクティブ―科挙・出版史・ジェンダー』勉誠出版、2010年4月)

宋代において垂簾聴政(皇后摂政)が
他の時代より多く行われたことに注目。
九人の皇后による垂簾聴政の概要を述べ、
垂簾聴政が行われた背景について説明。
士大夫の力量の高さと外戚の排除によって、
垂簾聴政を行っても宋朝の秩序が乱されなかったこと、
最初の垂簾聴政を行った劉皇后が優れた摂政であり、
垂簾聴政に対して肯定的評価が生まれたことなどをあげている。

宋代にこれだけ多くの垂簾聴政が行われていたとは知らなかった。
確かに宋代の垂簾聴政はおもしろい問題のように思える。
しかし、垂簾聴政が多く行われた背景について、
チェイフィー氏が提示する見解は物足りなすぎる。

まぁ、確かに本人も「最近始めたばかりの研究について、
予備的な結論を提示するつもりである」といってるけど、
もう少し、なんとかなったんじゃないだろうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿