山口晃展「東京旅ノ介」に行ってきました。

でも、8階催物会場にたどりつくと、中はガラガラ。
みんな新年の買い物に忙しいのだろうか。
でも、この山口晃展、現代アートに興味なくても
楽しめること間違いなしです。
実際、ふらりと入ったお客さん(明らかに時間つぶし目的)も、
相当面白がって見てました。
山口晃氏の作品は、なんといっても「ダイナミックかつ緻密」。
大画面の隅々まで書き込んでいて、みればみるほど発見がある。
そして、かっこいい。
チラシは作品の特徴を次のように紹介しています。
「古今東西の事象が時空を超えて絡み合う異時同図」
「洛中洛外図的な構成……といった古典的な大和絵の手法」
「人間と動植物……機械などの無機的な物の融合」
「様々な技法を駆使しながら、奇をてらっていると思わせないような精神的密度の高い作品が特徴」
今回の展覧会は、新作と代表作が並んでいて、
山口晃氏の軌跡をざっと追うことができます。
東京や三越などを題材にした大作や、
日清日露戦争をモチーフにした版画、
電柱と華道の融合や路地裏を走る「露電」といった
身近なものをひねった作品などなど。
要所要所に挟まれた自画像もいい感じ。
これで500円は本当に安い。
帰りに『山口晃作品集』(東京大学出版会、2004年)を買ったのだけど、
図録で見ても、細部が分からないし、迫力が伝わらない。
もう一回、見に行こうかなぁ。
ちなみに東京大学出版会のPR誌『UP』に、
山口晃氏のエッセイマンガ「すずしろ日記」が連載中。
こちらは、ゆる~い内容と絵がいい感じ。
『すずしろ日記』(羽鳥書店、2009年)、かなりおススメです。

2010年12月28日~2011年1月10日
銀座三越8階催物会場 午前10時~午後7時半
入場料:500円