2010年1月6日水曜日

The Collection of 禿庵 TOKUAN —大谷瑩誠と京都の東洋学—

「The Collection of 禿庵 TOKUAN —大谷瑩誠と京都の東洋学—」
場所:大谷大学博物館
会期:2009年12月15日(火)~2010年2月13日(土)
休館日:通常休館日(日曜日・月曜日)
 冬期休暇期間(12月29日~1月6日)
 一般入試期間(2月9日~11日)
開館時間 10:00~17:00
観覧料 一般・大学生200円

大谷大学第13代学長大谷瑩誠が蒐集した
東洋学関係のコレクション約40点ほど展示。


記念講演会も開催。
日時:2010年1月16日(土)13:00~
会場:大谷大学響流館3階メディアホール
礪波護「大谷禿庵と京都の東洋学」

金沢貞顕

ということで、鎌倉つながりで、
永井晋『金沢貞顕』(吉川弘文館、2003年7月)と
永井晋『北条高時と金沢貞顕―やさしさがもたらした鎌倉幕府滅亡』(山川出版社、2009年10月)
を読みました。

『北条高時と金沢貞顕』は、日本史リブレット人シリーズの035。
金沢貞顕に関する内容は、おおむね『金沢貞顕』を踏襲しているが、
『金沢貞顕』にはあまり書かれていなかった、
北条高時政権の抱えてた問題点にも切り込んでいる。

北条高時といえば、闘犬好きの暗君というイメージがあったが、
実際には、病弱で穏やかな人物で、必ずしも無能ではなかったようだ。
(既に80年代終わりには、こうした高時像が知られていて、
マンガ「風の墓標」や大河ドラマ「太平記」にも反映していたらしい。
不勉強ゆえ、知らなかった……)

また、高時政権を支えた金沢貞顕は、
保守的だが有能な調整型の政治家であり、
長崎高資などの能吏も多かったので、
高時政権はそれなりに安定していた。

しかし、穏やかな安定志向の政権では、
当時発生していた矛盾・問題、情勢の変化に対応できず、
鎌倉幕府は滅亡にいたってしまった。


敗者をどう評価するか、
その難しさを感じさせられました。

内藤礼個展

先日、神奈川県立近代美術館の鎌倉館で開催されている
「内藤礼 すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している」に行ってきました。

内藤礼の作品は、いつ、どこで見ても、
繊細で、ひそやかで、かすかな温かさを感じさせる。
正直、よくわからないなぁ、と思うけど、
なんだか気になって、次も見たくなってしまう。
そんな感じの作品。

とはいえ、実際に見るのは、
一昨年の「パラレル・ワールド展」(東京都現代美術館)、
昨年の個展(ギャラリー小柳)に続いて、
三度目にすぎないのですが。

今回は神奈川県立近代美術館・鎌倉館の武骨な建物の内外に、
9種類の作品を展示している。
いずれも、人の動きや自然の光・風などによって、
かすかに反応し、変化する作品。
穏やかで、自己主張がなくて、
うっかりすると見落としてしまいそう。
作品のアップ写真はダメだそうですが、
美術館の風景写真の中に写る分には問題ないそうです。

曇りの日や雨の日は、また違った表情をみせるんでしょうね。

美術館の上をトンビがたくさん飛んでいました。
それもまたよかったです。


内藤礼 すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している
神奈川県立近代美術館 鎌倉
2009年11月14日(土)~2010年1月24日(日)
時間:9時半~17時
休館日:1月12日、月曜日
観覧料:一般700円、学生550円