2010年2月1日月曜日

澶淵の盟と曹操祭祀

田中靖彦「澶淵の盟と曹操祭祀―真宗朝における「正統」の萌芽―」(『東方学』119、2010年1月)

真宗朝において、曹魏が「正統」視された背景を検討。
北宋が澶淵の盟の衝撃を受けて、複数の皇帝が並び立った三国時代に対する
評価を重視した結果、曹魏正統論を採用したとする。
また、こうした曹魏正統論が、「禅譲と封禅の終焉という大きな変革とともに、真宗朝を最後に歴史の表舞台から消えてゆく」ことを指摘。