2011年10月13日木曜日

関羽と諸葛亮

偶然(?)にも三国蜀漢政権に関わる概説書が二冊刊行された。

宮川尚志『諸葛孔明―「三国志」とその時代―』(講談社学術文庫、2011年10月)
渡邉義浩『関羽―神になった「三国志」の英雄―』(筑摩選書、2011年10月)

『諸葛孔明』は言わずと知れた名著。1940年に刊行された後、複数の出版社から復刊された。今回の底本は光風社版(1984年)。解説は渡邉義浩氏。
『関羽』は、8章構成。前半4章では正史と演義を比較し、関羽像の違いを示す。後半4章では関羽が神となった過程と背景をまとめている。

諸葛亮については、何冊も日本人研究者による伝記がでており、今回関羽も刊行された。でも、なぜだか日本人研究者による劉備の伝記は出ていない。軍師とあがめられた諸葛亮と神になった関羽のせいで、なんだか割を食ってる気がしないでもない。おもしろいと思うのだけどなぁ。