2012年9月1日土曜日

新発見の歐陽脩書簡について

東英寿「新発見の歐陽脩書簡について」(『九州大学中国学会報』50、2012年5月)
東英寿「歐陽脩の書簡九十六篇発見記(上)―九十六篇はなぜ忘却されてしまったのか」(『東方』376、2012年6月)
東英寿「歐陽脩の書簡九十六篇発見記(中)―いかにして発見は生まれたのか」(『東方』377、2012年7月)
東英寿「歐陽脩の書簡九十六篇発見記(下)―日本、中国における反響」(『東方』378、2012年8月)

冒頭の論文は、東英寿氏が発見した欧陽脩の書簡96篇の送り先と収蔵元について表にまとめて紹介したのち、特に4篇にしぼって内容を簡単に紹介したもの。蘇洵の文章に対する評価や、范仲淹の神道碑をめぐるやりとりなどが記されている。
『東方』の三本の文章は、発見の経緯と反響についてまとめたもの。日本では、こういう発見がまだまだあるはず。地味な書誌学調査の重要性がよくわかる。それにしてもマスコミの影響力の大きさにびっくり。

『日本中国学会報』64(2012年10月予定)に「歐陽脩の書簡九十六篇の発見について」という論文が掲載され、今年度中に『歐陽脩の新発見書簡九十六篇―歐陽脩全集の研究』(研文出版)を刊行するそうだ。