2011年12月26日月曜日

唐宋の変革と官僚制

礪波護『唐宋の変革と官僚制』(中公文庫、2011年12月)

礪波護『唐代政治社会史研究』(同朋舎出版、1986年)の第一部「唐宋の変革と使職」に、一般向けに書いた三篇を足したもの。『唐代の行政機構と官僚』(中公文庫、1998年)に先行する論攷。

目次は以下の通り。

「「安史の乱」前後の唐」
「黄巣と馮道」
「五代・北宋の中国―国都・開封の頃」

「三司使の成立について―唐宋の変革と使職」
「中世貴族制の崩壊と辟召制―牛李の党争を手がかりに」
「唐代使院の僚佐と辟召制」

「唐末五代の変革と官僚制」

Ⅱ・Ⅲの諸論文の初出は、1960年代であって、既に50年近くがたっているのだけども、未だに古びていない。「三司使の成立について」が、卒業論文をもとにしているとは驚き以外のなにものでもない。