2010年6月20日日曜日

木簡から古代がみえる

木簡学会編『木簡から古代がみえる』(岩波新書、2010年6月)

2009年に30周年を迎えた木簡学会が、一般向けにまとめた概説書。
木簡から何がわかるかを様々な角度から平易にまとめていて読みやすい。

目次は以下の通り。
一:木簡は語る―研究の足跡―  和田萃
 トピック1飛鳥池木簡 木簡から『日本書紀』を読み直す  市大樹
 トピック2荷札木簡 荷札が語る古代の税制 馬場基
二:奈良のみやこを再現する―宮都の木簡から― 舘野和己
 トピック3長屋王家木簡 上流貴族の暮らしぶり 森公章
 トピック4歌木簡 「地下の万葉集」は何を語るか 栄原永遠男
三:見えてきた古代の「列島」―地方に生きた人々― 平川南
 トピック5長登銅山木簡 官営鉱山と大仏造立 佐藤信
 トピック6袴狭木簡 雪国の地方官衙 吉川真司
四:東アジアの木簡文化―伝播の過程を読み解く― 李成市
 トピック7中国の木簡 秦漢帝国では 角谷常子
 トピック8沖縄のフーフダ 今も生きる呪符木簡 山里純一
五:木簡の出土から保存・公開まで 渡辺晃宏
 トピック9胡桃館木簡 三七年目の復活 山本崇
 トピック10木簡の再利用 木簡はお尻ぬぐいに使われた 井上和人