2011年12月13日火曜日

記憶の歴史学

金子拓『記憶の歴史学―史料に見る戦国』(講談社選書メチエ、2011年12月)

戦国時代を舞台に、「記憶」をキーワードとして、過去の出来事と史料の関係、史料から生み出される歴史について考察。日記・覚書・文書などを使って、些細な事件(信長の賀茂競馬見物や細川ガラシャの死など)を取り上げ、人間または人間集団に記憶されたできごとが、どのように歴史となっていくかに迫っている。特に第五章「覚書と記憶」で扱われている上杉家・佐竹家の「集合的記憶」の問題は、大いに参考になった。

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