2011年12月13日火曜日

中国化する日本

與那覇潤『中国化する日本―日中「文明の衝突」一千年史』(文藝春秋、2011年11月)

タイトルと装丁と出版社を見て、手に取ることすらしてなかったのだけど、先日、本屋でなんとなく気になって少し立ち読みしたところ、なかなか面白そうなので購入。

歴史(人類の進歩)は宋代に終わっていた、という衝撃の第一章を皮切りに、中世から現代までの日本史を「中国化」・「再江戸化」で再構築している。最新の学説・定説・学界の常識(筆者が言うほど学界の常識になってないものも結構あるけど)を踏まえて、ここまで斬新な日本史・世界史解釈を展開できるとは。あちこちに見える左右両方に対する皮肉や揶揄も面白い。

違う文脈で書かれた研究を自分の都合のいいように切り貼りしただけという批判も成り立ちうるだろうけど、そもそも通史というのは、そういうものだし、これだけ面白いものに仕上がっていればいいような気がする。

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