2010年4月16日金曜日

サントリー学芸賞選評集

『サントリー学芸賞選評集』(サントリー文化財団、2009年11月)

非売品なのだけど、古本屋の店頭ワゴンにあったので思わず購入。
サントリー文化財団三十周年記念で作成。
これまでのサントリー学芸賞受賞全作品の選評がのっている。
こんな本も受賞してたんだ~、という驚きもあるけど、
それよりも、こんな人が選評してるんだ!という驚きの方がすごい。
過去の受賞者から選んでいるようだけど、その基準がばらばらでよくわからない。

思想・歴史部門には、
谷沢永一・西部邁がいるかと思えば、木村尚三郎や山内昌之もやってるし。
他の部門では、小松左京とか辻静雄あたりが、ちょっと異色。
大岡信・開高健・養老孟司・桐島洋子も意外だった。
今の思想歴史部門は、鷲田清一・鹿島茂・御厨貴・田中明彦・岩井克人。

中国関係の受賞作で驚いたのは、
1989年思想・歴史部門の堀池信夫『漢魏思想史研究』(明治書院)。
選評は木村尚三郎がやっている。

以下に中国関係受賞作品の名前を列挙します。
○政治・経済部門
『北京烈烈』 『中華帝国の構造と世界経済』 『アジア間貿易の形成と構造』
『蒋経国と李登輝』 『中国台頭』 『中国近代外交の形成』 
『現代中国の政治と官僚制』 『属国と自主のあいだ』
○芸術・文学部門
『近代中国と「恋愛」の発見』 『楽人の都・上海』 『京劇』
『花鳥・山水画を読み解く』 『漢文脈の近代』
○社会・風俗部門
『東洋人の悲哀』 『蒼頡たちの宴』 『東アジアの思想風景』
『中国料理の迷宮』 『闘蟋』
○思想・歴史部門
『チベットのモーツァルト』 『漢魏思想史研究』 『クビライの挑戦』
『東トルキスタン共和国研究』 『清帝国とチベット問題』

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