2010年2月5日金曜日

『金瓶梅』第三十九回の構成

田中智行「『金瓶梅』第三十九回の構成」(『東方学』119、2010年1月)

『金瓶梅』は読んだことないので、さっと見るだけにしようかと思ったら、
面白くてしっかり読んでしまいました。
『金瓶梅』では九のつく回に重要事件が起きる、という先行研究の指摘を踏まえ、
一見、大した事件が起きたようには見えない第三十九回の内容を検討し、
どのような意味が隠されているのか明らかにしている。
『西遊記』にしろ、『紅楼夢』にしろ、明清の長編小説には、
緻密な計算が施されているものが多くて、その謎解きも面白い。
この論文の影響で、日下翠『金瓶梅―天下第一の奇書―』(中公新書、1996年7月)をついつい古本屋で買ってしまいました。

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