2009年12月8日火曜日

王朝滅亡の予言歌

串田久治『王朝滅亡の予言歌―古代中国の童謡』(大修館書店、2009年12月)

前漢・後漢代の童謡・予言歌の内容を解説。
政治と密接な関係にあったことを紹介している。
若干、気になったのは、正史に記された予言歌の流行時期を
そのまま採用しているように見えた点。
たとえば、桓帝の最期と次の霊帝の登場を予言した歌が、
桓帝即位当初に流行したという『続漢書』の記事をそのまま引用している。
予言はたいていの場合、後付けで作られるような気がするのだけど……。

中国では王朝交代や政治が乱れた際には、
必ずと言っていいほど、童謡が流行するので、
史料にもちょくちょく登場する。
清の杜文瀾撰『古謡諺』は、明代までの童謡を列挙していて、
参照するのに便利。

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