2009年10月18日日曜日

あれよあれよという間に


今日は久しぶりに雑務を片付ける気になり、
午前中、あれこれ処理し、ついでに読みかけの史料も読みはじめた。
ところが、昼食を食べ終えたとたん、やるきがどこかに去ってしまった。
ちゃんと戻ってきてくれるのだろうか。どうも期待薄な気がする。

朝鮮史研究会46回大会

遅くなってしまったけれど、面白そうなので一応書き込みます。

朝鮮史研究会46回大会 創立50周年記念大会
統一テーマ「戦後日本の朝鮮史学を振り返る」

日時:2009年10月17日(土)・18日(日)
会場:東京経済大学・国分寺キャンパス・6号館3階F308教室
参加費 一般1,500円 学生1,000円(2日間)

【第1日】 10月17日(土)
講演 13:00~
吉野誠「戦後日本における朝鮮史研究と研究会の創設」
宮田節子「朝鮮史研究会のあゆみ -創初から1970年まで」
総会 16:00~ (会員のみ)
懇親会 18:00~ 於・6号館7階中会議室3  懇親会費一般4,000円 学生3,000円

【第2日】 10月18日(日)
報告 10:00~15:30
井上直樹「戦後日本の朝鮮古代史研究と末松保和・旗田巍」
長森美信「戦後日本における朝鮮中近世史研究」
洪宗郁「朝鮮近代史研究における「アジア的特質」の問題-梶村・安秉〓〔王+台〕論争を中心に」
小林知子「在日朝鮮人と同時代史としての朝鮮「現代史」研究-解放・分断下における「新しい朝鮮史への要求」を辿りながら」  
総合討論  15:30~17:30

内陸アジア史学会

内陸アジア史学会2009年度大会

日程:2009年11月14日(土)
会場:関西大学千里山キャンパス第1学舎1号館3階A301教室

研究発表(午後1時~2時40分):
赤木崇敏「十世紀敦煌の王統問題」
野田仁「対清外交文書に見えるカザフの爵位」

公開講演(午後3時~5時):
村岡倫「日本モンゴル共同調査ビチェース・プロジェクトの十五年」
川口琢司「ティムールの季節移動と首都建設」

2009年10月17日土曜日

オホーツクの古代史

菊池俊彦『オホーツクの古代史』(平凡社新書、2009年10月)

貞観14(640)年、北の彼方から長安に入貢した流鬼国、
そしてさらにその北に存在したとされる夜叉国。
二国の所在地はどこなのか。彼らは一体どのような人々なのか。
オホーツク海の古代文化に焦点を当てた初の概説書(多分)。
前提知識がなかったが、研究史・考古学の成果が
わかりやすく解説してあり、面白かった。
セイウチの牙を通じて環オホーツク海交易の姿が浮かび上がってくる。


なお、今週の「天体戦士サンレッド」(ヤングガンガン連載)に
オホーツク海出身のセイウチ型怪人が登場していたが、
これは単なる偶然だろう。

2009年10月16日金曜日

九州史学会大会東洋史部会

平成21年度九州史学会東洋史部会 
日程:12月13日(日)
場所:九州大学箱崎キャンパス法文系講義棟204番教室

9:00-11:30 
植松慎悟「漢帝国の統治構造と統治思想の展開―刺史・州牧の検討を中心として―」
小野裕子「博多周辺出土の墨書陶磁器について」
奥野新太郎「劉辰翁の評点と科挙」
白井康太「明末東南沿海の海商と海寇―泉州・漳州・潮州地域を中心に―」
福田愛子「南京国民政府期における言論の自由に関する一考察」

12:40-14:40 
安藤太郎「秦漢時代における郷里社会の変質と地方統治制度の推移―地方行政史上における武帝・昭帝期の再検討―」
佐藤賢「鮮卑拓跋氏の南下伝説と神獣」
箕浦永子「清代における宗族制度下の土地建物所有―蘇州洞庭東山王氏を中心として―」
土居智典「清末予備立憲時期における地方財政機関の改編」

15:00-16:30 
滝野正二郎「清代後期、四川省南部県における場市の設立と県衙門―『南部県档案』を材料として―」
益尾知佐子「中国「改革開放」の国際的契機」
川本芳昭「稲荷山古墳鉄剣銘文と漢・北魏・元の「内朝」」

史学会大会東洋史部会

史学会第107回大会東洋史部会
日時:2009年11月8日(日)午前9時~12時・午後1時~5時
会場:東京大学本郷キャンパス,法文1号館113番教室

水盛涼一「光緒年間初葉の税制改革」
小林亮介「清末の領域国家形成と「西康省」」
森川裕貴「五四前後における高一涵の思想形成」
渋谷由紀「「極東の真珠」の解体と戦後移民」
辻明日香「一四世紀エジプトにおけるコプト大迫害再考」
阿部尚史「一九世紀後半イラン西北地方有力者の二通の遺産目録」
【昼休】
石川博樹「北部エチオピアにおけるエンセーテ利用についての史的考察」
荒木圭子「第一次世界大戦後におけるアフリカ正教会の活動」
渡邉将智「政治空間よりみた後漢政治制度」
照内崇仁「後漢の私塾についての若干の考察」
北村一仁「仇池地区と仇池諸政権」
向 正樹「変貌する大食商人」
五味知子「明末清初の「姦通誣告」と江南社会」
角谷祐一「康煕朝後半期の「内務府商人」と中央行政」

東洋史研究会

東洋史研究会2009年度大会
日時:2009年11月3日(火),午前9時~
会場:京都大学文学部新館第3会議室(2階)
参加費:500円(資料・要旨代を含む)


[午前の部]
保科季子「秦漢時代における名数の移転」
橘  誠「一九一三年の露中宣言とモンゴルの政治的地位」
川合安「南朝の新興貴族」
岡村秀典「前漢鏡とその銘文」

[午後の部]
仁子寿晴「初期イスラーム哲学における二つの形而上学―哲学構築と発出論の論理構成―」
春田晴郎「アルシャク朝パルティア政治史上の諸問題」
小泉順子「シャム近代化論の再考―チャクリー改革期における対外関係史の視点から―」
臼井佐知子「中国清代社会における各構成体機能の地域比較―訴訟関係文書を資料として―」
小林善文「現代中国における陶行知教育思想の継承と展開」
森安孝夫「中央アジア出土古ウイグル手紙文書の書式研究・序説」

永青文庫に行く

神田川沿いで猫たちが日向ぼっこをしている中、
永青文庫の秋季展「黄庭堅・伏波神祠詩巻」に行ってきた。
ひとけもなく、ひっそりとした永青文庫。ゆっくり参観できた。
黄庭堅の伏波神祠詩巻がメイン。書道はよくわからないが、
のびやかで自由な書風は確かに面白い。高村光太郎の批評がまたいい。
所有印を見ると、明代のコレクター項元汴が20か所ほど印を押している。
それは押しすぎじゃないかなぁ。 

敦煌本『文選注』も展示していたので、じっくり観察。
他には三体石経の尚書部分の拓本や、
元・趙孟頫筆「漢汲黯伝」(『史記』巻120・汲黯伝)、
明・清の書、袁世凱の白玉印なども展示してあった。

図録はないが、『季刊 永青文庫』No.68が、特集号となっている。
見本を眺めていたら、堀江敏幸のエッセイ(「坂を見上げて」)が掲載されていた。
まさか永青文庫で堀江敏幸の文章に出会えるとは。速買い決定。他の記事もなかなかおもしろい。

ベトナム黎鄭政権の官僚機構

上田新也「ベトナム黎鄭政権の官僚機構―18世紀の鄭王府と差遣―」(『東洋学報』91-2、2009年9月)

18世紀のベトナム黎朝における権力二重構造(黎朝皇帝と鄭王)について分析。
黎朝前期の官僚体系を維持しつつ、鄭王府系組織が政治の実権を掌握。
黎朝系組織の形骸化が進行したのにともない、
黎朝の官職を帯びつつ、鄭王府へ差遣されるようになり、
黎朝の官職は散官化しつつあった。
しかし、王朝の正統性はあくまで黎朝に求められたため、
黎朝系官職は廃止されず、 差遣が活用され続けた。
「おわりに」では、黎鄭政権を日本の幕藩体制と比較する視座を提供している。
権力の二重構造は時代・地域が異なっても存在する問題であり、
とても興味深く、おおいに参考になった。

唐代詔勅文中の則天武后の評価について

金子修一「唐代詔勅文中の則天武后の評価について」(『東洋史研究』68-2、2009年9月)

唐代の詔勅中の歴代唐朝皇帝や則天武后の記述について検討。
中宗・睿宗朝までは、則天武后に対する皇帝の称号がなくなるものの、
武后に言及して、皇帝クラスとして扱い続けたが、
玄宗朝以降、武后に言及する詔勅は見られず、
則天武后の存在を否定する方向が明瞭となった。
儀礼・皇帝祭祀の実施に関わる詔勅・大赦文などを分析し、
唐朝の歴史意識や政治状況の解明に迫った論文。とても興味深く、参考になる。
官僚層の則天武后観にも変化はあったのだろうか。