2009年10月16日金曜日

唐代詔勅文中の則天武后の評価について

金子修一「唐代詔勅文中の則天武后の評価について」(『東洋史研究』68-2、2009年9月)

唐代の詔勅中の歴代唐朝皇帝や則天武后の記述について検討。
中宗・睿宗朝までは、則天武后に対する皇帝の称号がなくなるものの、
武后に言及して、皇帝クラスとして扱い続けたが、
玄宗朝以降、武后に言及する詔勅は見られず、
則天武后の存在を否定する方向が明瞭となった。
儀礼・皇帝祭祀の実施に関わる詔勅・大赦文などを分析し、
唐朝の歴史意識や政治状況の解明に迫った論文。とても興味深く、参考になる。
官僚層の則天武后観にも変化はあったのだろうか。

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