2010年10月15日金曜日

僧侶と海商たちの東シナ海

榎本渉『選書日本中世史4 僧侶と海商たちの東シナ海』(講談社、2010年10月)

9世紀の遣唐使以後から、15世紀の遣明使までの
東シナ海における海域交流について、
僧侶と海商に焦点をあてて、その様態の変化を綴っている。

こんなにも色々な日本人僧がいたんだ、とびっくり。
詳細に紹介されている入宋僧の円爾と、
入元僧の龍山徳見については、この本ではじめて知った。

また、まず地道な個別実証の積み重ねの必要性を説く著者の姿勢に共感。

――――――――――――――――――――――――
追記:2010年10月17日22時25分

ゆえあって、杉山正明・北川誠一『世界の歴史9 大モンゴルの時代』(中央公論社、1997年8月)を読み直していたら、円爾弁円が2頁にわたって登場していた。はじめて知ったのではなく、単に覚えていなかっただけだったのか……。