先日、曽根裕展の感想を書きましたが、
東京オペラシティでは、あと二つ展覧会がやってました。
今日はその感想を。
「みえないちから」は、東京オペラシティタワー四階のNTTインターコミュニケーションセンター[ICC]ギャラリーAで開催中。一般500円。コンセプトは「さまざまなエネルギーや現象としての振動を」めぐる多様に解釈されうる「みえないちから」を表現する作品を紹介」するというもの。
作品数は全部で7点。そのうち、大半が映像作品。
正直いって、あまりピンときませんでした。
身近なものを電気コードなどで組み合わせ、
微細な空気の流れなどに連動して動く
堀尾寛太の《スピードスイッチング》は、
愛知トリエンナーレで見た梅田哲也の作品に似ているような気が……。
違いがよくわからなかったなぁ。
「みえないちから」よりも、ずっとおもしろかったのが、NTTコミュニケーションセンターで開催中の「OPEN SPACE2010」。こちらは無料。「メディア・テクノロジーと芸術文化の関係をわかりやすく紹介」しています。
作品数は合計14点。大半が最新テクノロジーを使った作品。
イェンス・ブラントの《G-G-Gストア東京:ひとつの世界 3つのプレーヤー》は、地球をレコード盤に見立てた作品。人工衛星の軌道下の地点の標高が音に置き換えられている。地球の音を聞くことができる。
ゲープハルト・ゼンクミュラー+フランツ・ビュッヒンガー《パラレル・イメージ》は、テレビになり得たかもしれないもうひとつの技術を紹介。雰囲気は全然違うけど、蒸気駆動歯車式コンピュータが実用化された世界を描いたSF『ディファレンス・エンジン』を思わせる設定。
しかし、なんといっても一番良かったのは、
クワクボリョウタ《10番目の感傷(点・線・面)》。
真っ暗な部屋。床に置かれた小さな日用品の間をぬって、
小さな照明のついた鉄道模型が走っていく。
壁や天井に次々にうつる影。
なんだか、妙にノスタルジーかき立てられる作品。
「千と千尋の神隠し」の電車のシーンを思い出してしまった。
他の作品がメディア・テクノロジーを駆使しているのに対し、
鉄道模型と日用品だけを用いているのもいい感じ。
クワクボリョウタは、「デバイス・アーティスト」と称されることが多いみたいで、デジタルとアナログの境界線上の作品を作ってるのだけど、今回はあくまでローテクでせめている。メディアアートの展覧会で、一押しがローテク作品。やっぱりアートで最も大事なのは、テクノロジーじゃないんだな、と改めて実感。
ちなみに下はクワクボリョウタの商品化された作品《ニコダマ》。
それから、疑似しっぽの《シリフリン》。
「みえないちから」も「OPEN SPACE2010」も2011年2月27日まで。
休館日は月曜日。開館時間は11時~18時。
2011年1月30日日曜日
世界史史料3・4
歴史学研究会編『世界史史料3 東アジア・内陸アジア・東南アジアⅠ 10世紀まで』(岩波書店、2009年12月)
歴史学研究会編『世界史史料4 東アジア・内陸アジア・東南アジアⅡ 10-18世紀』(岩波書店、2010年11月)
参考書として購入。まだ拾い読みしかしてないけど、各史料の解説がとても参考になります。ただ、史料については、3では漢文の場合は基本的に書き下しだったのだけど、4では担当者によって、書き下しだったり、翻訳だったりとバラバラなのが少し気にかかりました。
また、執筆者紹介の欄はないので、詳細はわかりませんが、
どうやら執筆者選定の方針に少し違いがありそうです。
主に中国史部分を比較してみようと思います。
世界史史料3
第1章(中国古代:殷周・秦・漢):鶴間和幸・平勢隆郎・濱川栄
第2章(魏・晋・南北朝):金子修一・關尾史郎
第3章(隋・唐):金子修一・關尾史郎・妹尾達彦・荒川正晴
第5章(内陸アジア):關尾史郎・荒川正晴・吉田豊・石川巖
合計9人。
世界史史料4
第1章(宋代中国と近隣諸国家):岸本美緒・須江隆・平田茂樹・高井康行・梅村坦・矢澤知行・久保田和男・土肥祐子・松井太・鈴木弘一郎
第2章(モンゴル帝国):岸本美緒・宇野伸浩・赤坂恒明・矢澤知行・四日市康博・中村淳・新宮学・石濱裕美子・平田茂樹
第3章(明清時代の中国):岸本美緒・新宮学・楠木賢道・黨武彦・柳澤明・則松彰文・村上衛・中島楽章・林文孝
第5章(内陸アジア):柳澤明・赤坂恒明・澤田稔・小沼孝博・久保一之・野田仁・井上治・岡洋樹・岸本美緒・中村篤志・ブレンサイン・萩原守・石濱裕美子・小松原ゆり・玉井陽子
合計34人。
ぱっと見て3より4の方が、執筆者多そうだなと思ったのですが、まさかここまでとは。打ち込み始めてから、やらなきゃよかったと思いました。史料・分野の多様化のためなのか、それとも別の要因なのか、よくわかりませんが、とりあえず平均年齢は世界史史料4のほうが低そうです。
歴史学研究会編『世界史史料4 東アジア・内陸アジア・東南アジアⅡ 10-18世紀』(岩波書店、2010年11月)
参考書として購入。まだ拾い読みしかしてないけど、各史料の解説がとても参考になります。ただ、史料については、3では漢文の場合は基本的に書き下しだったのだけど、4では担当者によって、書き下しだったり、翻訳だったりとバラバラなのが少し気にかかりました。
また、執筆者紹介の欄はないので、詳細はわかりませんが、
どうやら執筆者選定の方針に少し違いがありそうです。
主に中国史部分を比較してみようと思います。
世界史史料3
第1章(中国古代:殷周・秦・漢):鶴間和幸・平勢隆郎・濱川栄
第2章(魏・晋・南北朝):金子修一・關尾史郎
第3章(隋・唐):金子修一・關尾史郎・妹尾達彦・荒川正晴
第5章(内陸アジア):關尾史郎・荒川正晴・吉田豊・石川巖
合計9人。
世界史史料4
第1章(宋代中国と近隣諸国家):岸本美緒・須江隆・平田茂樹・高井康行・梅村坦・矢澤知行・久保田和男・土肥祐子・松井太・鈴木弘一郎
第2章(モンゴル帝国):岸本美緒・宇野伸浩・赤坂恒明・矢澤知行・四日市康博・中村淳・新宮学・石濱裕美子・平田茂樹
第3章(明清時代の中国):岸本美緒・新宮学・楠木賢道・黨武彦・柳澤明・則松彰文・村上衛・中島楽章・林文孝
第5章(内陸アジア):柳澤明・赤坂恒明・澤田稔・小沼孝博・久保一之・野田仁・井上治・岡洋樹・岸本美緒・中村篤志・ブレンサイン・萩原守・石濱裕美子・小松原ゆり・玉井陽子
合計34人。
ぱっと見て3より4の方が、執筆者多そうだなと思ったのですが、まさかここまでとは。打ち込み始めてから、やらなきゃよかったと思いました。史料・分野の多様化のためなのか、それとも別の要因なのか、よくわかりませんが、とりあえず平均年齢は世界史史料4のほうが低そうです。
古代の都はどうつくられたか
吉田歓『古代の都はどうつくられたか―中国・日本・朝鮮・渤海』(吉川弘文館、2011年2月)
歴史文化ライブラリー313。東アジアの都城についての概説書。
漢代から隋唐代の都城の変遷を述べた後、
日本・朝鮮・渤海の都城を紹介し、
隋唐長安城が与えた影響の違いを述べている。
ここ最近ブログで紹介した三国時代の都城についていえば、
後漢の北宮に太極殿が建造されたとする近年の説に従っている。
ただ、この問題には深入りせず、
明帝による太極殿(東堂・西堂の付設)建造、
曹操期の鄴城における官庁配置と宮殿の機能分化に、
より深い関心をよせている。
歴史文化ライブラリー313。東アジアの都城についての概説書。
漢代から隋唐代の都城の変遷を述べた後、
日本・朝鮮・渤海の都城を紹介し、
隋唐長安城が与えた影響の違いを述べている。
ここ最近ブログで紹介した三国時代の都城についていえば、
後漢の北宮に太極殿が建造されたとする近年の説に従っている。
ただ、この問題には深入りせず、
明帝による太極殿(東堂・西堂の付設)建造、
曹操期の鄴城における官庁配置と宮殿の機能分化に、
より深い関心をよせている。
2011年1月26日水曜日
後漢洛陽城における皇帝・諸官の政治空間
渡邉将智「後漢洛陽城における皇帝・諸官の政治空間」(『史学雑誌』119-12、2010年12月)
両漢の皇帝支配体制について、政治空間面から検討。
皇帝の執務場所・生活空間と諸官の執務場所の位置関係を明らかにし、後漢の政治制度の基本的構造・形成過程に迫っている。
その結果、後漢は、前漢の政治制度を大幅に改編し、
新たな支配体制の構築を図っていたとする。
唐代長安や南朝の建康の政治空間については、
検討が進められているが、後漢洛陽城ではほぼ初の試み。
大変、興味深く、参考になった。
また、後漢和帝期以降の洛陽城の宮殿配置の概念図も示してあり、魏晋洛陽城との関係を検討する際に、大いに参考になるものと思われる。中国都城史の視点からみても、注目すべき研究なのではないだろうか。
両漢の皇帝支配体制について、政治空間面から検討。
皇帝の執務場所・生活空間と諸官の執務場所の位置関係を明らかにし、後漢の政治制度の基本的構造・形成過程に迫っている。
その結果、後漢は、前漢の政治制度を大幅に改編し、
新たな支配体制の構築を図っていたとする。
唐代長安や南朝の建康の政治空間については、
検討が進められているが、後漢洛陽城ではほぼ初の試み。
大変、興味深く、参考になった。
また、後漢和帝期以降の洛陽城の宮殿配置の概念図も示してあり、魏晋洛陽城との関係を検討する際に、大いに参考になるものと思われる。中国都城史の視点からみても、注目すべき研究なのではないだろうか。
2011年1月17日月曜日
魏晋洛陽都城制度攷
佐川論文のあとに読んだのが、
外村中「魏晋洛陽都城制度攷」(『人文学報』99、2010年12月)。
魏晋期の洛陽城について、主に文献史料を使って、
従来の「後漢南宮―曹魏太極殿」説を否定し、
近年、有力になってきた「後漢北宮―曹魏太極殿説」を主張。
また、太極殿だけではなく、曹魏時代の宮殿配置について、
詳細に史料を示し、復元図を作成している。
それを踏まえた上で、魏晋洛陽の主要部は、
後漢の洛陽とも隋唐の長安とも異なっており、
魏晋南北朝期の帝都の規範となっていたとする。
ただ、後記に原型は2003年以前にできており、
2003年に出た銭国祥氏の新説(「後漢北宮―曹魏太極殿説」)を
踏まえて2007年に書き改めたとあり、
刊行までに若干のタイムラグがあるようだ。
都城史の理解をめぐって、佐川氏とかなり違いがあります。
今後、議論が深まってほしいです。
―――――――――――――――――
追記:2011年2月18日(金)
上記の論文は、京都大学学術リポジトリで
読むことができます。
外村中「魏晋洛陽都城制度攷」(『人文学報』99、2010年12月)。
魏晋期の洛陽城について、主に文献史料を使って、
従来の「後漢南宮―曹魏太極殿」説を否定し、
近年、有力になってきた「後漢北宮―曹魏太極殿説」を主張。
また、太極殿だけではなく、曹魏時代の宮殿配置について、
詳細に史料を示し、復元図を作成している。
それを踏まえた上で、魏晋洛陽の主要部は、
後漢の洛陽とも隋唐の長安とも異なっており、
魏晋南北朝期の帝都の規範となっていたとする。
ただ、後記に原型は2003年以前にできており、
2003年に出た銭国祥氏の新説(「後漢北宮―曹魏太極殿説」)を
踏まえて2007年に書き改めたとあり、
刊行までに若干のタイムラグがあるようだ。
都城史の理解をめぐって、佐川氏とかなり違いがあります。
今後、議論が深まってほしいです。
―――――――――――――――――
追記:2011年2月18日(金)
上記の論文は、京都大学学術リポジトリで
読むことができます。
曹魏太極殿の所在について
最近、期せずして、立て続けに魏晋洛陽城に関する論文を読みました。
まずは、佐川英治「曹魏太極殿の所在について」(岡山大学文学部プロジェクト研究報告書『六朝・唐代の知識人と洛陽文化』2010年1月)。
曹魏時代の太極殿については、
従来、後漢の南宮に建造されたと理解されてきたが、
近年では、考古学の成果などにより、後漢の北宮に
曹魏明帝の太極殿があったという説が有力になってきている。
しかし、佐川氏は「後漢北宮―魏明帝太極殿」説の
根拠となっている「魏曹植毀鄄城故殿令」を詳細に分析し、
「後漢北宮―魏明帝太極殿」説を証明する史料に
なりえないことを指摘。
また、考古成果によって、北魏の閶闔門が
魏晋期の宮門を継承していることが明らかとなったが、
その宮門を曹魏明帝期の闔閶門に
比定してよいか疑問が残るとする。
これらのことから佐川氏は、近年の研究動向と異なり、
後漢の南宮に曹魏明帝の太極殿があったという従来説が
正しいのではないかとする。
曹魏洛陽城を積極的に評価する近年の研究動向と
かなり異なった評価をしています。
中国都城史を考える上で魏晋洛陽城の研究を
深める必要があるようです。
―――――――――――――――――――
追記:2011年2月18日(金)
上記の論文は、岡山大学学術成果リポジトリで
読むことができます。
まずは、佐川英治「曹魏太極殿の所在について」(岡山大学文学部プロジェクト研究報告書『六朝・唐代の知識人と洛陽文化』2010年1月)。
曹魏時代の太極殿については、
従来、後漢の南宮に建造されたと理解されてきたが、
近年では、考古学の成果などにより、後漢の北宮に
曹魏明帝の太極殿があったという説が有力になってきている。
しかし、佐川氏は「後漢北宮―魏明帝太極殿」説の
根拠となっている「魏曹植毀鄄城故殿令」を詳細に分析し、
「後漢北宮―魏明帝太極殿」説を証明する史料に
なりえないことを指摘。
また、考古成果によって、北魏の閶闔門が
魏晋期の宮門を継承していることが明らかとなったが、
その宮門を曹魏明帝期の闔閶門に
比定してよいか疑問が残るとする。
これらのことから佐川氏は、近年の研究動向と異なり、
後漢の南宮に曹魏明帝の太極殿があったという従来説が
正しいのではないかとする。
曹魏洛陽城を積極的に評価する近年の研究動向と
かなり異なった評価をしています。
中国都城史を考える上で魏晋洛陽城の研究を
深める必要があるようです。
―――――――――――――――――――
追記:2011年2月18日(金)
上記の論文は、岡山大学学術成果リポジトリで
読むことができます。
2011年1月16日日曜日
曽根裕展:Perfect Moment
先日、初台にある東京オペラシティに行ってきました。
ここでは現在、「曽根裕展:Perfect Moment」、「みえないちから」、「OPEN SPACE2010」の三つの展覧会をみることができます。
まずは、東京オペラシティアートギャラリーで開催中の
「曽根裕展:Perfect Moment」から見ることに。
「曽根裕展」は、現在、森美術館で開催中の「小谷元彦展:幽体の知覚」、1月21日(金)からはじまる「高嶺格展:とおくてとくみえない」との連携企画で、チケット提示で各展覧会を200円引でみることができます。
ということで、第一弾として「曽根裕展」に行ってきました。
入口は、ジャングルっぽくて雰囲気ある感じ。
展示してある大理石の「リトル・マンハッタン」も、かっこよかった。
大理石の表面に細部まで都市を再現。これはすごい。
でも……、展示作品9つ(映像作品2つ、彫刻作品など7つ)は、
あまりにも少なすぎやしないだろうか。
ちょっと大きなギャラリーの展示と変わらない気が。
正直、拍子抜けの感は否めない。
これで入場料が500円~700円くらいなら、
そんなもんかなとも思えなくもないけど、
1000円となると、ファンならともかく、
初心者の僕にはちょっと納得がいかない。
アートブログでなかなか評判のよい小谷元彦展はともかく、
果して高嶺格展は大丈夫なのだろうか。
ちょっと心配になってきてしまった。
「曽根裕展:Perfect Moment」
期間:2011年3月27日(日)まで
開館時間:11時~19時(金・土は20時まで)
休館日:月曜日・2月13日
入場料:一般1000円・学生800円
ここでは現在、「曽根裕展:Perfect Moment」、「みえないちから」、「OPEN SPACE2010」の三つの展覧会をみることができます。
まずは、東京オペラシティアートギャラリーで開催中の
「曽根裕展:Perfect Moment」から見ることに。
「曽根裕展」は、現在、森美術館で開催中の「小谷元彦展:幽体の知覚」、1月21日(金)からはじまる「高嶺格展:とおくてとくみえない」との連携企画で、チケット提示で各展覧会を200円引でみることができます。
ということで、第一弾として「曽根裕展」に行ってきました。
入口は、ジャングルっぽくて雰囲気ある感じ。
展示してある大理石の「リトル・マンハッタン」も、かっこよかった。
大理石の表面に細部まで都市を再現。これはすごい。
でも……、展示作品9つ(映像作品2つ、彫刻作品など7つ)は、
あまりにも少なすぎやしないだろうか。
ちょっと大きなギャラリーの展示と変わらない気が。
正直、拍子抜けの感は否めない。
これで入場料が500円~700円くらいなら、
そんなもんかなとも思えなくもないけど、
1000円となると、ファンならともかく、
初心者の僕にはちょっと納得がいかない。
アートブログでなかなか評判のよい小谷元彦展はともかく、
果して高嶺格展は大丈夫なのだろうか。
ちょっと心配になってきてしまった。
「曽根裕展:Perfect Moment」
期間:2011年3月27日(日)まで
開館時間:11時~19時(金・土は20時まで)
休館日:月曜日・2月13日
入場料:一般1000円・学生800円
2011年1月14日金曜日
第7回TOKYO漢籍SEMINAR
人文科学研究所第7回TOKYO漢籍SEMINAR「俗書の啓蒙力」
日時:2011年3月12日(土) 10時30分~16時00分
場所:学術総合センター 一橋記念講堂
定員:500名
講演
10:45~12:00 永田知之「書儀-中世の文章作成マニュアル」
13:10~14:25 山崎岳「善書-華僑・華人の人生訓」
14:40~15:55 武田時昌「日用類書-庶民生活の科学知識」
京都大学人文科学研究所附属東アジア人文情報学研究センター事務掛に要申込
日時:2011年3月12日(土) 10時30分~16時00分
場所:学術総合センター 一橋記念講堂
定員:500名
講演
10:45~12:00 永田知之「書儀-中世の文章作成マニュアル」
13:10~14:25 山崎岳「善書-華僑・華人の人生訓」
14:40~15:55 武田時昌「日用類書-庶民生活の科学知識」
京都大学人文科学研究所附属東アジア人文情報学研究センター事務掛に要申込
2011年1月12日水曜日
国際シンポジウム「文化財保護と石碑の世界」
東京大学東洋文化研究所国際シンポジウム
世界遺産に向き合い価値の共有を夢見た男 関野貞プロジェクト 「文化財保護と石碑の世界」
日時:2011年1月25日(火)10:30~
場所:東京大学薬学系総合研究棟講堂
【午前の部】:10時30分~
藤井恵介「関野調査の概要」
昼休み
【午後の部】:13時~
氣賀澤保規「石碑と歴史学」
小川博章「石碑と書学」
趙振華「洛陽の石碑資料」
裴建平「石碑資料の真偽」
酒寄雅志「円仁銘の石碑」
世界遺産に向き合い価値の共有を夢見た男 関野貞プロジェクト 「文化財保護と石碑の世界」
日時:2011年1月25日(火)10:30~
場所:東京大学薬学系総合研究棟講堂
【午前の部】:10時30分~
藤井恵介「関野調査の概要」
昼休み
【午後の部】:13時~
氣賀澤保規「石碑と歴史学」
小川博章「石碑と書学」
趙振華「洛陽の石碑資料」
裴建平「石碑資料の真偽」
酒寄雅志「円仁銘の石碑」
2011年1月11日火曜日
趙振華氏講演会
趙振華氏講演会
日時:2011年1月22日(土)午後2時~5時
会場:立正大学大崎キャンパス9B13教室(9号館1階)
題目:近年の洛陽北魏墓誌の発見と研究―発表済みの墓誌の真偽に関する分析と、馮煕墓誌について
日時:2011年1月22日(土)午後2時~5時
会場:立正大学大崎キャンパス9B13教室(9号館1階)
題目:近年の洛陽北魏墓誌の発見と研究―発表済みの墓誌の真偽に関する分析と、馮煕墓誌について
2011年1月10日月曜日
2011年1月6日木曜日
若手シンポジウム「中国学の新局面」第三部会・第四部会
日本中国学会 第一回若手シンポジム「中国学の新局面」
日時:2011年3月26日(土) 午前9時~午後6時
場所:二松学舎大学九段校舎三号館
日時:2011年3月26日(土) 午前9時~午後6時
場所:二松学舎大学九段校舎三号館
第三部会:近現代
9:40~10:20 裴亮「歴史に埋もれた「詩人」の交わり ―劉思慕と草野心平の文学往来の軌跡」
10:40~11:20 阿部幹雄「『自由人』論争、『第三種人』論争再考」
10:40~11:20 阿部幹雄「『自由人』論争、『第三種人』論争再考」
11:20~12:00 楊韜「近代中国におけるセクシュアリティの言説空間―雑誌『生活』の投書欄における「恋愛と貞操」をめぐる論争を中心に」
昼休み(12時~13時)
13:00~13:40 徐暁紅「一九二〇年代における施蟄存の文学社団活動をめぐって―蘭社から水沫社まで」
13:40~14:20 福島亮大「歴史小説における不能性― 一九三〇年前後における魯迅と施蟄存の作品を中心に」
14:40~15:20 王艶珍「夢と詩を織り成す嘗試者 ―『嘗試集』、『新体詩抄』を中心に」
15:20~16:00 津守陽「「田舎の人間」を描出する文体 ―沈従文の〈郷土〉表象を定位する試み」
16:20~17:00 劉海燕「台湾新文学における中国新文学の代弁者張我軍―『台湾民報』時期の文学活動を中心に」
17:00~17:40 王閏梅「梁啓超の経世済民理念 ―「経済」という用語への拘泥をめぐって」
第四部会:日本漢学・中国史学
9:40~10:20 洲脇武志「『漢書』顔師古注と敦煌本『漢書集解』」
10:40~11:20 許時嘉「揚文会における〈文〉と〈文明〉の乖離―後藤新平の演説と呉徳功の感想をめぐって」
11:20~12:00 山田明広「台湾道教の異常死者救済儀礼で使用される文書について」
昼休み(12時~13時)
13:00~13:40 島田悠「魏晋南北朝の都督と将軍」
13:00~13:40 島田悠「魏晋南北朝の都督と将軍」
13:40~14:20 高山大毅「礼の「遊芸」化―田中江南の思想」
14:40~15:20 阿部光麿「江戸時代前期に於ける「聖人可学」の諸展開」
15:20~16:00 姜智恩「17世紀経学に見る朱子学批判 ―東アジア各国の比較研究」
16:20~17:00 川邉雄大「『東瀛詩選』編纂に関する一考察 ―松本白華・北方心泉の関与を中心に」
17:00~17:40 佐藤浩一「吉川幸次郎という課題」
若手の報告を聞ける得難いチャンス。いい企画だと思います。
日本中国学会のシンポジウムなので、文学・思想が多いけれど、
第四部会には中国史学も含まれているし、
第一部会・第二部会にも興味深い報告がたくさんある。
是非聞きに行きたい。
若手シンポジウム「中国学の新局面」第一部会・第二部会
日本中国学会 第一回若手シンポジム「中国学の新局面」
日時:2011年3月26日(土) 午前9時~午後6時
場所:二松学舎大学九段校舎三号館
第一部会:先秦~唐
9:00~9:40 平澤歩「洪範五行伝と時令思想」
9:40~10:20 城山陽宣「董仲舒対策とその周辺」
10:40~11:20 和久希「 「辞人」の位置──沈約『宋書』謝霊運伝論考」
11:20~12:00 池田恭哉「北朝における隠逸」
昼休み(12時~13時)
13:00~13:40 土屋聡「司馬相如の駢文とその創作意識」
13:40~14:20 渡邊登紀「陶淵明のトポス―「桃花源」と「田園」」
14:40~15:20 二宮美那子「唐代における景物連作詩の展開について」
15:20~16:00 鈴木達明「『六韜』における兵書の「黄老」化の様相」
16:20~17:00 佐々木聡「『白澤圖』をめぐる辟邪文化の広がりとその鬼神観」
17:00~17:40 村田みお「六朝隋唐期の仏典書写をめぐる思想的考察」
第二部会:宋~清
9:00~9:40 中嶋諒「陳亮の思想における「道」と「心」について」
9:40~10:20 新田元規「宋元春秋学における「以夏時冠周月」説」
10:40~11:20 川浩二「天一閣博物館蔵『国朝英烈伝』と歴史小説『皇明英烈伝』の制作」
11:20~12:00 馬場昭佳「明清時代における白話小説読解の一面―『水滸伝』とその関連作品に見られる「要素の越境」を軸に」
昼休み(12時~13時)
13:00~13:40 田中有紀「明代楽論の考察―楽制と音楽理論書の分析を通して」
13:40~14:20 小野泰教「清末期官僚郭嵩燾(1818-1891)の『荘子』解釈―その政治秩序観を中心に」
14:40~15:20 大渕貴之「宋刊唐代三類書間に見えるテキスト移入について―『藝文類聚』・『初学記』・『白氏六帖事類集』を対象として」
15:20~16:00 原田信「王安石の『字説』と蔡卞の『毛詩名物解』―名物考証学の影響と方法について」
16:20~17:00 森中美樹「『紅楼夢』における枠の設定と「無能」」
17:00~17:40 稲澤夕子「反転する「江湖」―黄天覇劇にみられる盗賊と王法」
長くなったので、第三部会と第四部会は次に掲げます。
日時:2011年3月26日(土) 午前9時~午後6時
場所:二松学舎大学九段校舎三号館
第一部会:先秦~唐
9:00~9:40 平澤歩「洪範五行伝と時令思想」
9:40~10:20 城山陽宣「董仲舒対策とその周辺」
10:40~11:20 和久希「 「辞人」の位置──沈約『宋書』謝霊運伝論考」
11:20~12:00 池田恭哉「北朝における隠逸」
昼休み(12時~13時)
13:00~13:40 土屋聡「司馬相如の駢文とその創作意識」
13:40~14:20 渡邊登紀「陶淵明のトポス―「桃花源」と「田園」」
14:40~15:20 二宮美那子「唐代における景物連作詩の展開について」
15:20~16:00 鈴木達明「『六韜』における兵書の「黄老」化の様相」
16:20~17:00 佐々木聡「『白澤圖』をめぐる辟邪文化の広がりとその鬼神観」
17:00~17:40 村田みお「六朝隋唐期の仏典書写をめぐる思想的考察」
第二部会:宋~清
9:00~9:40 中嶋諒「陳亮の思想における「道」と「心」について」
9:40~10:20 新田元規「宋元春秋学における「以夏時冠周月」説」
10:40~11:20 川浩二「天一閣博物館蔵『国朝英烈伝』と歴史小説『皇明英烈伝』の制作」
11:20~12:00 馬場昭佳「明清時代における白話小説読解の一面―『水滸伝』とその関連作品に見られる「要素の越境」を軸に」
昼休み(12時~13時)
13:00~13:40 田中有紀「明代楽論の考察―楽制と音楽理論書の分析を通して」
13:40~14:20 小野泰教「清末期官僚郭嵩燾(1818-1891)の『荘子』解釈―その政治秩序観を中心に」
14:40~15:20 大渕貴之「宋刊唐代三類書間に見えるテキスト移入について―『藝文類聚』・『初学記』・『白氏六帖事類集』を対象として」
15:20~16:00 原田信「王安石の『字説』と蔡卞の『毛詩名物解』―名物考証学の影響と方法について」
16:20~17:00 森中美樹「『紅楼夢』における枠の設定と「無能」」
17:00~17:40 稲澤夕子「反転する「江湖」―黄天覇劇にみられる盗賊と王法」
長くなったので、第三部会と第四部会は次に掲げます。
2011年1月5日水曜日
新アジア仏教史06 中国Ⅰ 南北朝
沖本克己編集委員・菅野博史編集協力『新アジア仏教史06 中国Ⅰ 南北朝―仏教の東伝と受容―』(佼成出版社、2010年12月)
表紙は根津美術館所蔵「釈迦多宝二仏並坐像」(北魏・重文)。
ボケにツッコミ入れてるように見えるのは、僕だけでしょうか。
目次は以下の通り。
第一章「中国の仏教」木村清孝
第二章「仏教伝来」釆澤晃
第三章「東晋・南北朝の仏教の思想と実践―仏教受容初期の具体像―」菅野博史
第四章「三教の衝突と融合」河野訓
第五章「仏典漢訳史要略」船山徹
第六章「経録と疑経」沖本克己
第七章「王法と仏法」横井克信
中国シリーズの第一弾ということで、
魏晋南北朝時代に限定しているのは第二章と第三章だけで、
その他は中国仏教全体(とはいえ宋代ぐらいまで)の概説的要素が強いです。
個人的には、第五章と第六章が面白かったです。
第五章では、時代ごとの仏典漢訳の違いや
漢訳の方法などがまとめられていて興味深かったです。
第六章では、特に疑経の利用姿勢に関する記述が参考になりました。
表紙は根津美術館所蔵「釈迦多宝二仏並坐像」(北魏・重文)。
ボケにツッコミ入れてるように見えるのは、僕だけでしょうか。
目次は以下の通り。
第一章「中国の仏教」木村清孝
第二章「仏教伝来」釆澤晃
第三章「東晋・南北朝の仏教の思想と実践―仏教受容初期の具体像―」菅野博史
第四章「三教の衝突と融合」河野訓
第五章「仏典漢訳史要略」船山徹
第六章「経録と疑経」沖本克己
第七章「王法と仏法」横井克信
中国シリーズの第一弾ということで、
魏晋南北朝時代に限定しているのは第二章と第三章だけで、
その他は中国仏教全体(とはいえ宋代ぐらいまで)の概説的要素が強いです。
個人的には、第五章と第六章が面白かったです。
第五章では、時代ごとの仏典漢訳の違いや
漢訳の方法などがまとめられていて興味深かったです。
第六章では、特に疑経の利用姿勢に関する記述が参考になりました。
2011年1月4日火曜日
東京旅ノ介
銀座三越8階催物会場で開催中の
山口晃展「東京旅ノ介」に行ってきました。
さすが銀座三越。人であふれかえってます。
でも、8階催物会場にたどりつくと、中はガラガラ。
みんな新年の買い物に忙しいのだろうか。
でも、この山口晃展、現代アートに興味なくても
楽しめること間違いなしです。
実際、ふらりと入ったお客さん(明らかに時間つぶし目的)も、
相当面白がって見てました。
山口晃氏の作品は、なんといっても「ダイナミックかつ緻密」。
大画面の隅々まで書き込んでいて、みればみるほど発見がある。
そして、かっこいい。
チラシは作品の特徴を次のように紹介しています。
「古今東西の事象が時空を超えて絡み合う異時同図」
「洛中洛外図的な構成……といった古典的な大和絵の手法」
「人間と動植物……機械などの無機的な物の融合」
「様々な技法を駆使しながら、奇をてらっていると思わせないような精神的密度の高い作品が特徴」
今回の展覧会は、新作と代表作が並んでいて、
山口晃氏の軌跡をざっと追うことができます。
東京や三越などを題材にした大作や、
日清日露戦争をモチーフにした版画、
電柱と華道の融合や路地裏を走る「露電」といった
身近なものをひねった作品などなど。
要所要所に挟まれた自画像もいい感じ。
これで500円は本当に安い。
帰りに『山口晃作品集』(東京大学出版会、2004年)を買ったのだけど、
図録で見ても、細部が分からないし、迫力が伝わらない。
もう一回、見に行こうかなぁ。
ちなみに東京大学出版会のPR誌『UP』に、
山口晃氏のエッセイマンガ「すずしろ日記」が連載中。
こちらは、ゆる~い内容と絵がいい感じ。
『すずしろ日記』(羽鳥書店、2009年)、かなりおススメです。
山口晃展「東京旅ノ介」
2010年12月28日~2011年1月10日
銀座三越8階催物会場 午前10時~午後7時半
入場料:500円
山口晃展「東京旅ノ介」に行ってきました。
さすが銀座三越。人であふれかえってます。
でも、8階催物会場にたどりつくと、中はガラガラ。
みんな新年の買い物に忙しいのだろうか。
でも、この山口晃展、現代アートに興味なくても
楽しめること間違いなしです。
実際、ふらりと入ったお客さん(明らかに時間つぶし目的)も、
相当面白がって見てました。
山口晃氏の作品は、なんといっても「ダイナミックかつ緻密」。
大画面の隅々まで書き込んでいて、みればみるほど発見がある。
そして、かっこいい。
チラシは作品の特徴を次のように紹介しています。
「古今東西の事象が時空を超えて絡み合う異時同図」
「洛中洛外図的な構成……といった古典的な大和絵の手法」
「人間と動植物……機械などの無機的な物の融合」
「様々な技法を駆使しながら、奇をてらっていると思わせないような精神的密度の高い作品が特徴」
今回の展覧会は、新作と代表作が並んでいて、
山口晃氏の軌跡をざっと追うことができます。
東京や三越などを題材にした大作や、
日清日露戦争をモチーフにした版画、
電柱と華道の融合や路地裏を走る「露電」といった
身近なものをひねった作品などなど。
要所要所に挟まれた自画像もいい感じ。
これで500円は本当に安い。
帰りに『山口晃作品集』(東京大学出版会、2004年)を買ったのだけど、
図録で見ても、細部が分からないし、迫力が伝わらない。
もう一回、見に行こうかなぁ。
ちなみに東京大学出版会のPR誌『UP』に、
山口晃氏のエッセイマンガ「すずしろ日記」が連載中。
こちらは、ゆる~い内容と絵がいい感じ。
『すずしろ日記』(羽鳥書店、2009年)、かなりおススメです。
山口晃展「東京旅ノ介」
2010年12月28日~2011年1月10日
銀座三越8階催物会場 午前10時~午後7時半
入場料:500円
2011年1月3日月曜日
あっという間に新年
あっという間に2010年も終わり、2011年が始まりました。
昨年見に行ったギャラリー・展覧会をつらつら数えてみたら、
いつの間にか54に達してました。
アートブログなんかをみると、
年間400くらいいってるみたいですから、
まだまだひよっこもいいとこです。
まぁ、これから徐々に時間もとれなくなるし、
無理してもしょうがないので、
マイペースで見に行きたいと思います。
というか、研究しろって話ですね。
それにしても、本来だったら、アートならアート、
研究なら研究、猫なら猫、とブログの内容を
しぼったほうがいいんでしょうが、
幾つもブログやるのは大変だし、メモがわりなとこもあるので、
このまま鵺(またはカフカの雑種(半分猫で半分羊))みたいな
状態で続けていくことにします。
というわけで、まとまりのないブログですが、
今年もよろしくお願いいたします。
昨年見に行ったギャラリー・展覧会をつらつら数えてみたら、
いつの間にか54に達してました。
アートブログなんかをみると、
年間400くらいいってるみたいですから、
まだまだひよっこもいいとこです。
まぁ、これから徐々に時間もとれなくなるし、
無理してもしょうがないので、
マイペースで見に行きたいと思います。
というか、研究しろって話ですね。
それにしても、本来だったら、アートならアート、
研究なら研究、猫なら猫、とブログの内容を
しぼったほうがいいんでしょうが、
幾つもブログやるのは大変だし、メモがわりなとこもあるので、
このまま鵺(またはカフカの雑種(半分猫で半分羊))みたいな
状態で続けていくことにします。
というわけで、まとまりのないブログですが、
今年もよろしくお願いいたします。
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