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合計2000点以上の古典籍が所狭しと並んでいて、見ていて飽きない。
しかも手にとってじっくり見ることができるというのがすごい。
つい勢いで『古典籍展観大入札会目録』も購入してしまった。
色々あるなか、特に取り上げたいものが二点。
ひとつは、直江版文選(目録番号672)。
目録の説明によると、慶長12年(1607)刊、古活字版。
高木文庫・安田文庫旧蔵。
直江兼続が京都の要法寺へ依頼して開版。
元の黄土色表紙に紅色原題簽を有する。
直江版を手に取るのはもちろん、見るのもはじめて。
書誌学の知識は全くないけれど、ながめてるだけで面白い。
気になったのが、表紙に文書の裏紙を使用していること。
おそらく、ただの廃棄文書だとは思うけど、
もし、万一、直江兼続が紙を用意してたら、おもしろいのに…と妄想してみる。
でも、中身を確認するのはとてつもなく難しそうだ。
もうひとつ取り上げたいのが、
目録番号1223の安南国書幅(安南国から日本にあてた書状)。
目録には「副都堂福義侯阮粛 日本国国王座下」 光興十四年(天正十九年)
新出資料 従来知られている、徳川家康宛慶長六年安南書は、
本状の形式・文言を踏襲したものと思われる、とある。
天正十九年は1591年。すなわち秀吉の時代。
かりにこの資料が本物なら、中近世の対外史にとって、
結構重要な資料だと思われる。 中身はうろ覚えだが、
日本国国王と象や贈答品をめぐるやりとりが書かれていた気がする。
そもそも、この日本国国王って誰なのだろうか。
かなり気になる。