2010年3月28日日曜日

六本木アートナイト

《天からの手》 スクリーンに巨大な手が登場。 画面の中の観客をいじくります。


3月27日・28日の2日間、 六本木全体が現代アートの会場と化す
「六本木アートナイト」に行ってきました。

「街の見る夢」というテーマにふさわしく、
六本木のあちこちに作品が展示してあります。

道端に何気なく置かれた《おもちゃのストリート・ガーデニング》
遊びたそうな顔の二宮金次郎と
通りすがりの女の子に「気持ちわる~い」っていわれてたぷーさん。



















街角にはキムチ用の白菜と身長2mの警察官。
《ハッピー・ハッピー・プロジェクト》



















目玉プログラムは、
幻想的なパフォーマンス《ハーバートの夢》と


















迫力ある体長13mの《ビフォア・フラワー》。


















《天からの手》のような参加型のアートも色々あって、半日は楽しめます。
しかも、街中や六本木ヒルズ、東京ミッドタウンなどの
屋外に展示してあるので、全部タダ。

国立新美術館では、終日「アーティストファイル2010」が無料だし、
夜中の12時からは、森美術館の「芸術は可能か?」も500円になる。
ま、夜中に眠い目をこすりながら現代アートをみる元気はないので、
「芸術は可能か?」にはいきませんでしたが。

六本木ヒルズや東京ミッドタウンといった大型商業施設だけでなく、
周辺商店街やお店・ギャラリーも参加して、
街全体で盛り上げようとするこの企画、結構いいなぁ、と思います。

まだまだ一部しか参加してないし、
知名度もそんなにないと思うけど、
(とはいえ、夜になればなるほど人が増えてきて、
六本木ヒルズ周辺はものすごいことになっていた。)
毎年続けていけば、一部商業施設だけじゃなく、
もっともっと街全体がつながって、面白くなっていくはず。


さて、個人的に一番注目してたプログラムは、
テレビ画面の猫と戯れる《六本木の猫道》。
偶然のできごとから、予想以上に満喫できました。
これについては、また後日アップします。

2010年3月22日月曜日

どこでもいいんだ


温かくて気持ちよければ、どこでもいいんでしょうね。
三兄弟かと思いきや、あと二匹登場。

2010年3月21日日曜日

大唐皇帝陵展

平城遷都1300記念春季特別展「大唐皇帝陵」
会場:橿原考古学研究所付属博物館
会期:4月24日(土)~6月20日(日) 休館日なし
開館時間:9時~17時
料金:大人1200円、学生700円


平城遷都1300記念として、
唐の皇帝陵に関する文物を展示するそうです。
まだ出品リストが出てないようですが、
玄宗の兄李憲の恵陵と21代皇帝僖宗の靖陵に
スポットをあてているようです。


シンポジウム「玄宗皇帝と聖武天皇の時代」
5月9日(日)10時~
場所:なら100年会館中ホール
張建林「唐皇帝陵における陵寝制度の発展と変遷」
張蘊「玄宗の兄・唐譲皇帝恵陵の等級について」
韓釗「日中壁画墓における天文図・四神図・十二支像」
百橋明穂「高松塚・キトラ壁画墓と中国の壁画墓」
武田佐知子「遣唐使と古代律令国家の衣服制度」

研究講座 各日13時~ 
場所:橿原考古学研究所一階講堂 
5月16日(日)
妹尾達彦「唐王朝と皇帝陵」
卜部行弘「山に因りて陵を為す―唐皇帝陵の実態―」
5月30日(日)
東野治之「来日した異国の人々」
土橋理子「陶磁器と色の世界」
6月13日(日)
杉本憲司「中国皇帝陵の流れ」
岡林孝作「発掘された唐の陵墓」

2010年3月19日金曜日

チンギス・ハーンとモンゴルの至宝展


江戸東京博物館で開催中の
「チンギス・ハーンとモンゴルの至宝展」に行ってきました。

図録には、
後援:中国大使館
協力:中国・内モンゴル博物院、日本航空
企画制作:東映
とあります。


内モンゴル博物院所蔵の文物が中心。
チンギスハーンと銘打っているものの、
東胡(戦国時代)、匈奴(漢代)、鮮卑(魏晋南北朝)、
突厥(唐)、契丹(遼)の文物が、全体の約4割と充実している。
匈奴・鮮卑の金製・銅製の動物をモチーフにした装飾品や、
晋が鮮卑にあたえた金印・銀印、
遼の陳国公主墓出土の黄金のマスクなどなど。

一方、チンギス・ハーン時代や元代の文物は、全体の25%程度。
伝チンギス・ハーンの鞍とか、監国公主の印鑑とか、
至元通行宝鈔紙幣とか、景教徒の墓誌などが面白かった。
ただし、あくまで内モンゴル博物院所蔵文物が中心なので、
元朝の陶磁器などは、殆ど出ていない。

残りは、あまり紹介されることのない、明清時代のモンゴルの文物。
印鑑とか服飾とか日用品とか。
駒が動物ばかりの、清代のモンゴル将棋(シャタル)が気になった。
ルールは、チェスと中国将棋の特徴を兼ね備えているらしい。


解説文が中文を日文に直訳したような感じで、どうもしっくりこなかった。
会場に掲げてあったモンゴル帝国の地図も、地名が全て簡体字表記になってるし。
文物はまあまあのものが来てるのに、ちょっとなんだかなぁ。

2010年3月18日木曜日

交感する中世

網野善彦+谷川道雄『交感する中世―日本史と中国史の対話』(洋泉社MC新書、2010年3月)

1988年にユニテから出版された対談集の新書化。
現在では、原著はなかなか手に入りにくい状況。
実は原著を持っているのだが、スペース削減と
谷川氏による新書版あとがきがついているので購入。
ただ、レジに行ってから、値段が1800円であることに気付いたのだけど、
ちょっと高いような気がしないでもない。

帯には「日本列島史、中国中世(魏晋南北朝・隋唐)史の視点から」云々とある。
( )がついているのが面白い。
新書版あとがき「網野さんとのこと」には、
名古屋大学で同僚だったがあまり交流はなかったこと、
網野氏が「電撃的な戦いをくりひろげて、日本中世史を一変させ」たのに、
私は「今もって孤立無援の状態である」こと、
疑問にこたえてくれないまま網野氏が亡くなってしまったことなどが書いてある。

2010年3月17日水曜日

罽賓李氏一族攷

福島恵「罽賓李氏一族攷―シルクロードのバクトリア商人」(『史学雑誌』119-2、2010年2月)

2005年に発見された北周の「李誕墓誌」と、その子・孫の墓誌を分析。
「李誕墓誌」中の罽賓をカピシー(カブール川上流)とし、
カピシー出身バクトリア人がソグド人と強固なつながりをもって、
ともに交易活動を行い、中国に流入してきたとする。

唐宋時代刑罰制度の研究

辻正博『唐宋時代刑罰制度の研究』(京都大学学術出版会、2010年2月)

東洋史研究叢刊の七十四。
追放刑と労役刑に焦点をしぼり、唐宋時代の刑罰制度の特質に迫る。
唐代と宋代の追放刑の位置づけ・あり方の変容について考察している。
附篇には「唐代貶官考」と「天聖獄官令と宋初の司法制度」がおさめられている。
まだ序論しか読んでいないが、読み応えがありそう。

唐王朝をどう考えるか

『歴史評論』No.720(2010年4月号)は、まさかの唐代史特集。

特集:唐王朝をどう考えるか。
石見清裕「唐の成立と内陸アジア」
金子修一「唐朝と皇帝祭祀」
山根清志「身分制の特質から見た唐王朝」
妹尾達彦「長安の変貌」
西村陽子「9-10世紀の沙陀突厥の活動と唐王朝」

いずれも自説を軸に概括している。
西村氏のみは個別研究的。

2010年3月15日月曜日

「画賛研究会」国際シンポジウム

「画賛研究会」 国際シンポジウム
日時:3月20日(土)・21日(日)・22日(月)
会場:花園大学拈花館202号室

プログラム
3月20日
基調報告
10:35~11:15 河合正朝「室町水墨画と画賛研究」
11:15~12:00 芳澤勝弘「画賛研究会設立について―美術研究と文献研究の融合に向けて」
研究発表
13:15~13:50 衣若芬「無邊剎境入毫端:玉澗及其「瀟湘八景」詩畫」
13:50~14:25 板倉聖哲「言葉から生み出された「名画」-趙孟頫画をめぐる絵画と言葉」
14:25~15:00 芳澤 元「女人凭几図と芳春尼―慶長期の詩画製作過程―」
15:15~15:50 福島恒徳 「頂相の賛をめぐって」
15:50~17:00 総合討議1 / General Discussion

3月21日
研究発表
10:05~10:40 グレゴリー・レヴィン「雪舟筆「破墨山水図」を見・読む:Intratextualityについて」
10:40~11:15 城市真理子「15世紀後期の詩画軸制作システム-「沙鴎図」を中心として」
11:30~12:05 島尾 新「画賛の思考:水墨山水画を例に」
13:30~14:05 フレデリック・ジラール「羅漢圖について」
14:05~14:40 橋本和雄「墨渓采誉筆・一休賛「魚籃観音図」について」
14:40~15:15 門脇むつみ「古嶽宗亘賛「釈迦達磨臨済図」(狩野元信印・聚光院蔵)をめぐって」
15:30~16:40 総合討議2

3月22日
特別見学9:00~12:00「臨済禅の画賛」
場所:花園大学歴史博物館
歴史博物館展示リスト


画賛の研究会が発足するとのことです。
申し込みの連絡は花園大学国際禅学研究所までなのですが、
残念ながら、申し込みはすでに終了しています。
2月18日締切は、ちょっとはやすぎる気がしないでもないのですが。

2010年3月14日日曜日

ARTIST FILE 2010


国立新美術館が毎春開いている
アーティストファイルも今年で3回目。

この展覧会は、国立新美術館が注目すべき作家を選抜して紹介するもの。
特別なテーマ・年齢・表現方法など、一切制限がない。
そのため雑多な印象もあるし、ピンとこない場合も多いのだけど、
毎回、必ず面白い作家に出合える。

今回は、7名(国内6・海外1)の作家を紹介。
個人的には福田尚代と石田尚志がぴか一だった。


うらわ美術館の「オブジェの方へ」でも見た福田尚代の作品の中では、
名刺や手紙の文字部分を刺繍する「巡礼」シリーズが印象的だった。
思い出の字・名前といった消してはいけないような気がするものを、
あえて刺繍で消して、読めなくしてしまう。
その刺繍の色遣いがまた繊細。

刺繍した本を53冊並べた「苔の小路から雪の窪地へ」は、
全体の眺めもいいけど、一冊一冊覗き込むのが面白い。
『火星年代記』とか『マイ・ロスト・シティ』とか『西瓜糖の日々』とか
読んだことのある作品を見つけると、嬉しくなってしまう。


福田尚代の後は、ピンとくる作家がいなくて、
がっかりしながら、見て回っていたのだけれど、
最後の最後で見た石田尚志は、本当にかっこいいし、すごかった。

一筆入れるごとに写真撮影し、つなぎあわせて映像にする。
すると、絵が生きてるかのように動きだす。

「海坂の絵巻」・「色の波の絵巻」の躍動感。
波のように、生き物のようにうごめく「海の壁―生成する庭」。
窓から差し込む陽光とともに変化する「REFLECTION」。
再生と逆再生。

費やした時間と張り巡らされた計算を考えると、気が遠くなる。
これを見るためだけに、もう一度行ってもいい。
そう思わせる作品でした。