2011年12月6日火曜日

久しく

そういえば猫写真を久しくアップしてませんでした。
最後にアップしたのは3月……。
あっというまに12月になってしまいました。

中国史の名君と宰相

宮崎市定著、礪波護編『中国史の名君と宰相』(中公文庫、2011年11月)

構成は文庫オリジナル。
Ⅰ大帝と名君、Ⅱ乱世の宰相
Ⅲ資本家と地方官、Ⅳ儒家と文人
の四部構成。

このうち、Ⅰ全篇(秦の始皇帝・漢の武帝・隋の煬帝・清の康熙帝・清の雍正帝)、Ⅱの李斯、Ⅳの孔子は、もともと『世界伝記大事典 日本・朝鮮・中国編』(ぽるぷ出版、1978年)に収録されていたもので、事典に執筆した文章であったため、『宮崎市定全集』に採用されなかったもの。事典の項目とはいえ、5頁以上もあって、読み応えがある。

古代日本とユーラシア

京都大学文学研究科・文学部公開講演会
「古代日本とユーラシア-ユーラシア文明の越境と架橋にむけて-」

日時:2011年12月17日(土)13時00分~17時30分
場所:京都大学法経本館第7教室

講演プログラム
井谷鋼造「ユーラシアの歴史をつなぐ刻銘文資料」
岡内三眞「シルクロード沿線の都市」
橋本義則「東アジア比較都城史研究の試み-日本から東アジアへ、そして再び日本へ-」
吉川真司「ユーラシアの変動と日本の律令制度」

2011年12月2日金曜日

第10回ザ・グレイトブッダ・シンポジウム

第10回ザ・グレイトブッダ・シンポジウム
日程:2011年12月10日(土)・11日(日)
会場:東大寺総合文化センター内 金鐘ホール 
入場:無料

大会テーマ  「華厳文化の潮流」
12月10日(土) 13:00~16:30
基調講演    
木村清孝「インド華厳から日本華厳へ」
シンポジウム 
木村清孝・伊藤瑞叡・吉津宜英

12月11日(日) 10:00~16:30
研究報告 
小林 圓照「アジアを駆け巡る善財童子―『入法界品』の思想と文化―」
堀伸一郎「『大方広仏華厳経』の梵語原典とその題名―中央アジア出土梵本断簡の研究に基づいて―」
ジラール・フレデリック「禅竹の『六輪一露之記』に於ける志玉の華厳観」
朴亨國「新羅華厳宗における造像概念―浮石寺から仏国寺・石窟庵―」
長岡龍作「蓮華蔵世界と観音―習合思想を手がかりに―」
吉川太一郎「遼代華厳教学の一考察―鮮演の断惑説を中心として―」


事前申込制で、11月30日までに
はがき、FAXで東大寺図書館まで
お申し込みくださいとのことです。
期限過ぎてからの紹介ですみません。

ザ・グレイトブッタ・シンポジウムという名前にひかれて紹介。もう10回もやっているのに知らなかった……。

2011年11月30日水曜日

平成23年度九州史学会大会

平成23年度九州史学会大会
日程:2011年12月10日(土)・11日(日)
会場:九州大学法文系講義棟

12月10日(土)シンポジウム 法文系講義棟101
「倭の五王は何を学んだか―東アジア世界と倭の変容」

12月11日
日本史部会 法文系講義棟102

東洋史部会 法文系講義棟204

朝鮮学部会 法文系講義棟202

イスラム文明学部会 法文系講義棟302
「特別企画:アジア文化研究会・若手ユーラシア研究会の時代」

報告タイトルが多いので、
詳細は九州史学会HPをご覧ください。

新しい世界史へ

羽田正『新しい世界史へ―地球市民のための構想』(岩波新書、2011年11月)

現代にふさわしい世界史を模索する試み。
目次は以下の通り
序章:歴史の力
第一章:世界史の歴史をたどる
第二章:いまの世界史のどこが問題か?
第三章:新しい世界史への道
第四章:新しい世界史の構想
終章:近代知の刷新

第一章で日本における「世界史」の成立過程を確認し、第二章で現行「世界史」の問題点を指摘(日本でのみ通用・現状追認・ヨーロッパ中心史観)。さらに第三章で、現在試みられている「新しい世界史」の有効性と問題点に言及。中心史観(ヨーロッパ・イスラーム・中国・中央ユーラシアなど)からの脱却を唱える。そして、第四章で羽田氏の「新しい世界史」の構想を示す。

第一章~第三章は、「世界史」の抱えている問題が浮かび上がってきて、大変面白い。特に第三章で、中国中心史観に対して、中央ユーラシアから見直そうという動きが出ているが、「逆に、中央ユーラシアを世界史の中心に置き、中央ユーラシアが世界史を作ったと唱えては、せっかくの提言が台無しである」という指摘に共感。

ただ、第四章の「新しい世界史」構想は、僕の頭が従来の「世界史」に染まっているせいもあって、いまいちピンとこなかった。ぜひ、この構想に基づいた新しい「世界史」概説書を読んでみたい。

2011年11月25日金曜日

東洋文庫・内陸アジア出土古文献研究会12月例会

東洋文庫・内陸アジア出土古文献研究会12月例会
日時:2011年12月17日(土)14:00~17:00
会場:財団法人東洋文庫2階第1・2講演室

報告
兼平充明「氐族仇池政権に関する新出史料」
井上豪「キジル第38窟壁画とインド・イラン様式の展開」

2011年11月21日月曜日

艾未来2011

牧陽一「艾未来2011」(『埼玉大学紀要. 教養学部』47-1、2011年9月)

今年4月3日に突如身柄を拘束された中国の現代アーティスト艾未未のこれまでの軌跡を簡潔にまとめたもの。

1957年に詩人の艾青の子としてうまれ、文革期の迫害を経験。1979年から現代アートの活動に参加。アメリカ滞在をへて、中国に戻りアーティスト・建築家として活躍。北京五輪の鳥巣スタジアム(通称)を建設。その一方で、四川大地震の犠牲者の名簿を作成し、政府の圧力をうける。共産党を批判する作品も作成。ブログ・ツイッターなどを駆使するも、政府によって閉鎖される。そして、4月3日拘束され、一時行方不明に。6月22日に保釈されるが、現在も活動制限中。
現代アートという枠組みをはるかに超えた活動を行っている人物。

実は2009年に森美術館で開催された個展「アイ・ウェイウェイ 何に因って」に行ったのだけど、漢代の陶器を破壊するパフォーマンス、清代の家具を解体・再構築した作品(中国の形)などをみて、正直、あまりいい印象をうけなかった。歴史・文物の破壊行為なら、文革期に大々的に行われているし、なんだかなぁ、と思ってしまった。しかも再構成された木製の中国には「ちゃんと」台湾も含まれている。「鳥巣スタジアム」を建設していたこともあって、「愛国者」なんだなぁ、と思いこんでしまった。

ところが、今年の2月に、景徳鎮でつくらせた一億個のヒマワリの種という作品に触れる機会があり、これはすごいと思い、もういちどチェックしようかなと思っていたら、拘束されてしまった。
牧陽一氏の論文と最近刊行されたハンス・ウルリッヒ・オブリスト『アイ・ウェイウェイは語る』(みすず書房、2011年11月)で、改めてアイ・ウェイウェイについて勉強させてもらった。「愛国者」と思いこんで、しっかりチェックしてこなかった不覚を恥じるばかりである。

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追記:2011年11月25日(金)21時50分
なお、この論文はSUCRAからダウンロードできます。

国際シンポジウム「字体規範と異体の歴史」

国際シンポジウム「字体規範と異体の歴史」

日時:2011年12月16日 (金) ~18日(日)10時~18時(18日は10時~12時)
場所:東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所
 
12月16日(金)10:00~12:00、13:30~18:00
西原一幸「唐代楷書字体規範からみた『龍龕手鏡』」
池田証寿「漢字字体の実用例と字書記述」
高田智和「国研本大教王経の漢字字体」
紅林幸子「書法と書体」
岡墻裕剛「HNGにおける字種・字体の認識と異体処理」
斎木正直「HNG の利用を通して見た親鸞・明恵の字体」
賈智「『新訳華厳経音義私記』所引の楷書字書の体裁・様式及び出典について」

12月17日(土)10:00~12:00、13:30~18:00
赤尾榮慶「古写経の字すがた」
石塚晴通「字体規範と異体の歴史」(基調講演)
小助川貞次「敦煌漢文文献(漢籍)の性格とその漢字字体」
Imre Galambos「Huiyi characters seen in Dunhuang manuscripts(敦煌本に見える会意字)」
山田太造「日本史史料における翻刻データの作成支援と共有手法」
白井純「「落葉集小玉篇」の部首配属からみたキリシタン版の字体認識」

12月18日(日)10:00~12:00
笹原宏之「異体字・国字の出自と資料」
豊島正之「金属活字の製作に於ける異体字」

十世紀における九姓タタルとシルクロード貿易

白玉冬「十世紀における九姓タタルとシルクロード貿易」(『史学雑誌』120-10、2011年10月)

従来、空白の時代とみなされがちであった10~11世紀のモンゴル高原の歴史を再考している。敦煌文書・アラビア語文献などをもとに、11世紀に敦煌からモンゴル高原中央部の九姓タタルの支配地を経由して契丹に到る交通ルートが存在していたことを指摘し、10世紀に敦煌と通交関係を持っていたタタルは九姓タタルに属していたとする。さらに九姓タタルがウイグル商人を通じてシルクロード貿易とつながっていたとする。