2011年1月6日木曜日

若手シンポジウム「中国学の新局面」第三部会・第四部会

日本中国学会 第一回若手シンポジム「中国学の新局面」
日時:2011年3月26日(土) 午前9時~午後6時
場所:二松学舎大学九段校舎三号館

第三部会:近現代
9:40~10:20 裴亮「歴史に埋もれた「詩人」の交わり ―劉思慕と草野心平の文学往来の軌跡」
10:40~11:20 阿部幹雄「『自由人』論争、『第三種人』論争再考」
11:20~12:00 楊韜「近代中国におけるセクシュアリティの言説空間―雑誌『生活』の投書欄における「恋愛と貞操」をめぐる論争を中心に」
 昼休み(12時~13時)
13:00~13:40 徐暁紅「一九二〇年代における施蟄存の文学社団活動をめぐって―蘭社から水沫社まで」
13:40~14:20 福島亮大「歴史小説における不能性― 一九三〇年前後における魯迅と施蟄存の作品を中心に」
14:40~15:20 王艶珍「夢と詩を織り成す嘗試者 ―『嘗試集』、『新体詩抄』を中心に」
15:20~16:00 津守陽「「田舎の人間」を描出する文体 ―沈従文の〈郷土〉表象を定位する試み」 
16:20~17:00 劉海燕「台湾新文学における中国新文学の代弁者張我軍―『台湾民報』時期の文学活動を中心に」
17:00~17:40 王閏梅「梁啓超の経世済民理念 ―「経済」という用語への拘泥をめぐって」 

第四部会:日本漢学・中国史学
9:40~10:20 洲脇武志「『漢書』顔師古注と敦煌本『漢書集解』」
10:40~11:20 許時嘉「揚文会における〈文〉と〈文明〉の乖離―後藤新平の演説と呉徳功の感想をめぐって」
11:20~12:00 山田明広「台湾道教の異常死者救済儀礼で使用される文書について」
 昼休み(12時~13時)
13:00~13:40 島田悠「魏晋南北朝の都督と将軍」
13:40~14:20 高山大毅「礼の「遊芸」化―田中江南の思想」
14:40~15:20 阿部光麿「江戸時代前期に於ける「聖人可学」の諸展開」
15:20~16:00 姜智恩「17世紀経学に見る朱子学批判 ―東アジア各国の比較研究」
16:20~17:00 川邉雄大「『東瀛詩選』編纂に関する一考察 ―松本白華・北方心泉の関与を中心に」
17:00~17:40 佐藤浩一「吉川幸次郎という課題」

若手の報告を聞ける得難いチャンス。いい企画だと思います。
日本中国学会のシンポジウムなので、文学・思想が多いけれど、
第四部会には中国史学も含まれているし、
第一部会・第二部会にも興味深い報告がたくさんある。
是非聞きに行きたい。 

若手シンポジウム「中国学の新局面」第一部会・第二部会

日本中国学会 第一回若手シンポジム「中国学の新局面」
日時:2011年3月26日(土) 午前9時~午後6時
場所:二松学舎大学九段校舎三号館

第一部会:先秦~唐
9:00~9:40 平澤歩「洪範五行伝と時令思想」
9:40~10:20 城山陽宣「董仲舒対策とその周辺」
10:40~11:20 和久希「 「辞人」の位置──沈約『宋書』謝霊運伝論考」
11:20~12:00 池田恭哉「北朝における隠逸」
 昼休み(12時~13時)
13:00~13:40 土屋聡「司馬相如の駢文とその創作意識」
13:40~14:20 渡邊登紀「陶淵明のトポス―「桃花源」と「田園」」
14:40~15:20 二宮美那子「唐代における景物連作詩の展開について」
15:20~16:00 鈴木達明「『六韜』における兵書の「黄老」化の様相」
16:20~17:00 佐々木聡「『白澤圖』をめぐる辟邪文化の広がりとその鬼神観」
17:00~17:40 村田みお「六朝隋唐期の仏典書写をめぐる思想的考察」

第二部会:宋~清
9:00~9:40 中嶋諒「陳亮の思想における「道」と「心」について」
9:40~10:20 新田元規「宋元春秋学における「以夏時冠周月」説」
10:40~11:20 川浩二「天一閣博物館蔵『国朝英烈伝』と歴史小説『皇明英烈伝』の制作」
11:20~12:00 馬場昭佳「明清時代における白話小説読解の一面―『水滸伝』とその関連作品に見られる「要素の越境」を軸に」
 昼休み(12時~13時)
13:00~13:40 田中有紀「明代楽論の考察―楽制と音楽理論書の分析を通して」
13:40~14:20 小野泰教「清末期官僚郭嵩燾(1818-1891)の『荘子』解釈―その政治秩序観を中心に」
14:40~15:20 大渕貴之「宋刊唐代三類書間に見えるテキスト移入について―『藝文類聚』・『初学記』・『白氏六帖事類集』を対象として」
15:20~16:00 原田信「王安石の『字説』と蔡卞の『毛詩名物解』―名物考証学の影響と方法について」 
16:20~17:00 森中美樹「『紅楼夢』における枠の設定と「無能」」
17:00~17:40 稲澤夕子「反転する「江湖」―黄天覇劇にみられる盗賊と王法」

長くなったので、第三部会と第四部会は次に掲げます。

2011年1月5日水曜日

新アジア仏教史06 中国Ⅰ 南北朝

沖本克己編集委員・菅野博史編集協力『新アジア仏教史06 中国Ⅰ 南北朝―仏教の東伝と受容―』(佼成出版社、2010年12月)

表紙は根津美術館所蔵「釈迦多宝二仏並坐像」(北魏・重文)。
ボケにツッコミ入れてるように見えるのは、僕だけでしょうか。

目次は以下の通り。
第一章「中国の仏教」木村清孝
第二章「仏教伝来」釆澤晃
第三章「東晋・南北朝の仏教の思想と実践―仏教受容初期の具体像―」菅野博史
第四章「三教の衝突と融合」河野訓
第五章「仏典漢訳史要略」船山徹
第六章「経録と疑経」沖本克己
第七章「王法と仏法」横井克信

中国シリーズの第一弾ということで、
魏晋南北朝時代に限定しているのは第二章と第三章だけで、
その他は中国仏教全体(とはいえ宋代ぐらいまで)の概説的要素が強いです。

個人的には、第五章と第六章が面白かったです。
第五章では、時代ごとの仏典漢訳の違いや
漢訳の方法などがまとめられていて興味深かったです。
第六章では、特に疑経の利用姿勢に関する記述が参考になりました。

2011年1月4日火曜日

東京旅ノ介

銀座三越8階催物会場で開催中の
山口晃展「東京旅ノ介」に行ってきました。
さすが銀座三越。人であふれかえってます。
でも、8階催物会場にたどりつくと、中はガラガラ。
みんな新年の買い物に忙しいのだろうか。

でも、この山口晃展、現代アートに興味なくても
楽しめること間違いなしです。
実際、ふらりと入ったお客さん(明らかに時間つぶし目的)も、
相当面白がって見てました。

山口晃氏の作品は、なんといっても「ダイナミックかつ緻密」。
大画面の隅々まで書き込んでいて、みればみるほど発見がある。
そして、かっこいい。

チラシは作品の特徴を次のように紹介しています。
「古今東西の事象が時空を超えて絡み合う異時同図」
「洛中洛外図的な構成……といった古典的な大和絵の手法」
「人間と動植物……機械などの無機的な物の融合」
「様々な技法を駆使しながら、奇をてらっていると思わせないような精神的密度の高い作品が特徴」

今回の展覧会は、新作と代表作が並んでいて、
山口晃氏の軌跡をざっと追うことができます。
東京や三越などを題材にした大作や、
日清日露戦争をモチーフにした版画、
電柱と華道の融合や路地裏を走る「露電」といった
身近なものをひねった作品などなど。
要所要所に挟まれた自画像もいい感じ。
これで500円は本当に安い。

帰りに『山口晃作品集』(東京大学出版会、2004年)を買ったのだけど、
図録で見ても、細部が分からないし、迫力が伝わらない。
もう一回、見に行こうかなぁ。


ちなみに東京大学出版会のPR誌『UP』に、
山口晃氏のエッセイマンガ「すずしろ日記」が連載中。
こちらは、ゆる~い内容と絵がいい感じ。
『すずしろ日記』(羽鳥書店、2009年)、かなりおススメです。
山口晃展「東京旅ノ介」
2010年12月28日~2011年1月10日
銀座三越8階催物会場 午前10時~午後7時半
入場料:500円

2011年1月3日月曜日

あっという間に新年

あっという間に2010年も終わり、2011年が始まりました。
昨年見に行ったギャラリー・展覧会をつらつら数えてみたら、
いつの間にか54に達してました。

アートブログなんかをみると、
年間400くらいいってるみたいですから、
まだまだひよっこもいいとこです。

まぁ、これから徐々に時間もとれなくなるし、
無理してもしょうがないので、
マイペースで見に行きたいと思います。

というか、研究しろって話ですね。

それにしても、本来だったら、アートならアート、
研究なら研究、猫なら猫、とブログの内容を
しぼったほうがいいんでしょうが、
幾つもブログやるのは大変だし、メモがわりなとこもあるので、
このまま鵺(またはカフカの雑種(半分猫で半分羊))みたいな
状態で続けていくことにします。

というわけで、まとまりのないブログですが、
今年もよろしくお願いいたします。

2010年12月31日金曜日

中国五代国家論

山崎覚士『中国五代国家論』(思文閣出版、2010年11月)

日本に殆ど存在しない五代十国時代の専門書。
第一部(天下のうち篇)と第二部(天下のそと篇)にわかれている。
目次は以下の通り。

序論「五代政治史研究の成果と課題」
第一部 天下のうち篇
第一章「五代の「中国」と平王」
第二章「五代「中国」の道制 ―後唐朝を中心に― 」
第三章「呉越国王と「真王」概念―五代天下の形成、其の一― 」
第四章「五代における「中国」と諸国の関係―五代天下の形成、其の二― 」

第二部 天下のそと篇
第五章「九世紀における東アジア海域と海商―徐公直と徐公祐―」
第六章「唐末杭州における都市勢力の形成と地域編成」
第七章「未完の海上国家―呉越国の試み―」
第八章「港湾都市、杭州―五代における都市、地域、海域―」
結論「五代天下のうちとそとの形成」

五代十国時代は、単なる分裂時代ではなく、
「五代天下秩序」ともいうべき世界秩序が形成されていたとする。
また、その秩序の形成要因として、
地域経済の発展と全国的商業流通の存在を指摘している。

呉越国に焦点をあてつつ、五代十国時代の天下観・世界秩序の問題に
迫っていて、大変参考になりました。

2010年12月30日木曜日

海を渡った騎馬文化

諫早直人『海を渡った騎馬文化―馬具からみた古代東北アジア―』(風響社、2010年11月)

風響社のブックレット《アジアを学ぼう》の⑰。
朝鮮半島・日本列島における馬・騎馬文化の受容について考察。
日本だけでなく、韓国の「騎馬民族説」にも言及した後、
慕容鮮卑・朝鮮三国・加耶・倭の馬具を比較して、
「騎馬民族説」の問題点を指摘し、
「新しい騎馬文化伝播モデル」を提示している。

慕容鮮卑の装飾騎馬文化が、なぜ東北アジア各地に
広まったのかについても言及し、東晋とは異なる独自の世界秩序を
可視的に表現しようとしたのではないかとする。

日本だけでなく、朝鮮半島・慕容鮮卑(特に前燕)にも
視野が及んでいて刺激的。
韓国にも「騎馬民族説」があるとは知らなかった。
しかも有力な仮説の一つになっているとは。

2010年12月27日月曜日

平成22年度國學院大學文化講演会

平成22年度國學院大學文化講演会
「円仁石刻と古代の日中文化交流―法王寺釈迦舎利蔵誌の史料性と史実―」
日時:2011年1月23日(日)9:30~
場所:渋谷キャンパス 120周年記念2号館1階2104教室
 *参加多数の場合は、2号館1階2101教室で同時中継。
資料代:500円

講演・報告
10:10~11:10 斉藤圓眞「日中文化交流史上の円仁と天台」
11:10~12:00 酒寄雅志「法王寺釈迦舎利蔵誌の史料性と解釈」
13:00~13:50 田凱「法王寺舎利塔地下宮殿の発掘調査」
13:50~14:40 呂宏軍「嵩山の寺院・石刻と交通」
14:50~15:10 氣賀澤保規「隋唐の仏教と石刻」
15:10~15:30 肥田路美「舎利信仰と舎利塔・荘厳具」
15:40~16:00 石見清裕「唐代石刻の避諱と空格」
16:00~16:20 佐藤長門「入唐僧の情報ネットワーク」
16:40~18:30 討論

国学院大学エクステンション事業課に要申込。
申込締切:2011年1月13日(木)必着

2010年12月25日土曜日

契丹(遼)後期政権下の学僧と仏教

藤原崇人「契丹(遼)後期政権下の学僧と仏教―鮮演の事例を通して―」(『史林』93-6、2010年11月)

契丹(遼)の道宗期に活躍した僧侶の鮮演の事績について、
1986年に発見された「鮮演墓碑」を中心に考察。
契丹後期の学僧と遼皇帝・支配層との関係や、契丹と高麗間における仏教典籍(鮮演の著作)の流通形態の多様性について明らかにしている。

2010年12月21日火曜日

立教大学日本学研究所第41回研究会

立教大学日本学研究所第41回研究会
日時:2011年1月21日(金)17:00~
場所:立教大学池袋キャンパス7号館7202教室

報告
高陽「東アジアの須弥山図~敦煌本とハーバード本を中心に」
李銘敬「遼の非濁をめぐる」