諫早直人『海を渡った騎馬文化―馬具からみた古代東北アジア―』(風響社、2010年11月)
風響社のブックレット《アジアを学ぼう》の⑰。
朝鮮半島・日本列島における馬・騎馬文化の受容について考察。
日本だけでなく、韓国の「騎馬民族説」にも言及した後、
慕容鮮卑・朝鮮三国・加耶・倭の馬具を比較して、
「騎馬民族説」の問題点を指摘し、
「新しい騎馬文化伝播モデル」を提示している。
慕容鮮卑の装飾騎馬文化が、なぜ東北アジア各地に
広まったのかについても言及し、東晋とは異なる独自の世界秩序を
可視的に表現しようとしたのではないかとする。
日本だけでなく、朝鮮半島・慕容鮮卑(特に前燕)にも
視野が及んでいて刺激的。
韓国にも「騎馬民族説」があるとは知らなかった。
しかも有力な仮説の一つになっているとは。
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