2010年9月29日水曜日

東方学会第60回全国会員総会

東方学会第60回全国会員総会
日時:2010年11月6日(土)12:30~19:30
会場:芝蘭会館別館2階研修室1

講演会
12:40~13:40 根立研介「運慶と中国美術の受容」
13:50~14:50 池田雄一「中国古代における律令の形成と習俗」
研究発表
15:10~15:40 岩尾一史「古代チベット帝国の兵士とキャ制」
15:45~16:45 白井順「『小学』注再考―その思想研究の可能性を求めて―」
16:20~16:50 守川知子「シャー・イスマーイールとサファヴィー朝初期のシーア派信仰」
16:55~17:25 吉田ゆか子「バリ島仮面舞踊劇を担う者たちの現在―知識の習得過程を中心に―」

参加費:1000円、懇親会費:3000円

2010年9月27日月曜日

戦後日本人の中国像

馬場公彦『戦後日本人の中国像―日本敗戦から文化大革命・日中復交まで―』(新曜社、2010年9月)

日本敗戦から1972年の日中復交までに刊行された総合雑誌・論壇誌における
中国関係の記事をすべて抽出し(約2500本)、
戦後日本の知識人における中国像・叙述の変遷を丹念に分析している。

出てきた結果は、あまり新鮮味があるとはいえないが、
いままで漠然と認識していた戦後日本の中国叙述の変化について、
しっかりと肉付けしてくれて参考になる。

また、証言編として、総合雑誌などで積極的に
発言してきた人物のインタビューも載せている。
竹内実・野村浩一・岡部達味・本多勝一・小島麗逸・
中嶋嶺雄・加々美光行・津村喬などなど、立場は様々。
自伝的要素あり、自己批判あり、当時の日中関係の裏側ありで面白かった
個人的には、収録されなかった安藤彦太郎氏のインタビューが気になった。

2010年9月26日日曜日

斯道文庫開設50周年記念 書誌学展

斯道文庫開設50年記念事業『書誌学展』
日程:2010年11月29日(月)~12月4日(土)9時半~16時半
場所:慶應義塾大学三田キャンパス 図書館旧館2F大会議室
入場無料。

斯道文庫の蔵書から日本・中国・朝鮮・ヴェトナムの古典籍およそ100点を展示。
[主な展示品]
四分律:天平12年(740)頃写本
物初賸語:南宋(13世紀)刊本
広韻:宋末元初(13世紀)刊本
南華経:明・万暦33年(1605)刊本
直齋書録解題:清・乾隆39年(1774)刊本

展示構成は第Ⅰ部「書物との対話」と第Ⅱ部「斯道文庫の五十年」。
展示会場には、動画による展示解説もあるらしい。
開催期間は短いけれど、時間があったら見に行きたい。


さらに、書誌学展最終日に記念講演とシンポジウムを開催。
「古典籍の探究-書誌学の世界-」
日時:2010年12月4日(土)13:00~15:30
場所:慶應義塾大学三田キャンパス 北館ホール
[基調講演]13:00~
塩村耕「岩瀬文庫に教わったこと」
[シンポジウム]14:00~
井上進・大木康・真柳誠

2010年9月24日金曜日

これから出る本

あちこちの出版社から、来月・再来月あたりに
個人的に興味ある本が続々と出版されるようです。
忘れないようにメモしておかなきゃ。
なお、データ・内容紹介は出版社のHPや新聞などから抜粋しました。

湯沢質幸『増補改訂 古代日本人と外国語 東アジア異文化交流と言語世界』
出版社:勉誠出版  刊行日:2010年9月(予定)、
予価:2940円  頁数:304頁
[内容紹介]
古代日本人は、東アジアの人々と どのような言語で交流していたのか?
漢字・漢語との出会い、中国語をめぐる日本の学問のあり方新羅・渤海など周辺諸国との交流、円仁ら入唐僧の語学力など古代日本における異国言語との格闘の歴史を明らかにする。
『言語』から考える東アジア文化交流史

中村春作・市來津由彦・田尻祐一郎・前田勉編『続「訓読」論 東アジア 漢文世界の形成』
出版社:勉誠出版  刊行日: 2010年10月(予定)
予価:6300円  頁数:464頁
[内容紹介]
東アジアの「知」の成立を「訓読」から探る
東アジア漢文世界において漢文テキストは実際にどのような〈てだて〉で「読まれ」、そこでいったい何が生じたのか、そこから何が形成されたのか
「知」の伝播と体内化の過程を「訓読」論の視角から読み解くことで
東アジア漢文世界の成立を検証する。

新編森克己著作集編集委員会編『新編森克己著作集4 増補日宋文化交流の諸問題』
出版社:勉誠出版  刊行日:2010年10月(予定)
予価: 10500円  頁数:450頁

榎本渉『選書日本中世史4 僧侶と海商たちの東シナ海』
出版社:講談社(選書メチエ)  刊行日:2010年10月7日
予価:1680円

渡邉義浩『儒教と中国 「二千年の正統思想」の起源』
出版社:講談社(選書メチエ)  刊行日:2010年10月7日
予価:1680円

妹尾達彦『農業と遊牧の交わる都―北京の都市社会誌―』
出版社:刀水書房  刊行日:2010年中
予価1600円 

氣賀澤保規編『遣隋使がみた風景―東アジアからの新視点―』
出版社:八木書店  刊行日:2010年11月(予定) 
予価:3,990円  頁数:304頁(予定)
[内容紹介]
1400年前の遣隋使を徹底検証!
統一王朝・隋に派遣した古代日本・朝鮮半島の事情とは?
国際環境や政治から風俗まで、図版を収録し紹介


さらに汲古書院からは、「寧波プロジェクト」(にんぷろ)成果の集大成として、
『東アジア海域叢書』全20巻が刊行されるらしい。
第一弾は、山本英史編『近世の海域世界と地方統治』(10月刊)、
第二弾は、井上徹編『海域交流と政治権力の対応』(12月刊)。
平均350頁で、予価は各7350円。各巻のタイトル・内容が知りたい。
全部買うつもりはないけど、なんだか面白そう。

ホームレス博士

水月昭道『ホームレス博士―派遣村・ブラック企業化する大学院―』(光文社新書、2010年9月)

『高学歴ワーキングプアー』(光文社新書、2007年)、
『アカデミア・サバイバル』(中公新書ラクレ、2009年)に続く新書第三弾。
本屋で立ち読み、45分ほどで読了しました。

『高学歴ワーキングプアー』と論調はほぼ同じ。
近年の動向(昨年の仕分け事業など)や、様々なエピソードを追加した感じ。
全国のポスドク・院生が一斉ストライキを起こしたら、
大学教育・研究は大変なことになるぞ、とあったが確かにそうかも。

やっぱり、『高学歴ワーキングプアー』の問題提起のインパクトに比べると、
第二弾・第三弾は正直言って微妙な感じ。

2010年9月15日水曜日

東アジア世界史研究センター研究会

平成22年度東アジア世界史研究センター研究会
日時:2010年9月25日14時~17時
場所:専修大学神田校舎1号館7階7A会議室

講演
中村裕一「贈尚衣奉御井真成を巡る二・三の問題―唐代の外国使節の授官と関連して―」

申し込み
電子メールで9月16日(木)まで。
詳細は東アジア世界史研究センターのHPをご参照ください。

一時期、流行った井真成。
最近はめっきり出番が減ってる模様。
久しぶりにお目にかかった気がします。

2010年9月14日火曜日

西嶋文庫蔵書目録

梅原郁・中田實編『西嶋文庫蔵書目録』(就実女子大学図書館、2001年3月)

故西嶋定生氏の蔵書目録。最近、ひょんなことから手に入れました。
西嶋氏の蔵書が、最後につとめた就実女子大学に
一括して寄贈されていたこと自体、この目録で始めて知りました。
しかも、研究書のみならず、趣味の本までまるまる全部。
総計15000冊。

就実女子大学に設置された西嶋文庫では、
西嶋氏が愛用していた机・椅子・文房具・書棚なども寄贈され、
生前の書斎を模した造りになっているらしい。

この目録も通常の分類と異なり、
西嶋文庫の書棚の配置情況を反映した分類。
そのため、検索の便はあまり芳しくない。
でも、その欠点を補ってあまりある面白さ。

いわゆる稀覯本は殆どないし、
研究書もそこまでおもしろいわけでもない。
では、何が面白いかといえば、やっぱり趣味の本。

友達の家に行って、本棚をチェックした時の感覚に頗る近い。
こんな本持ってんだ~、とか、
こんな小説読んでたんだ~、とか、そんな感じ。

解題に、病気療養中に釣りにはまっていたので、
釣りの本が多いと書いてあったけど、
確かに100冊近くある。やっぱり研究者って凝り性なんだなぁ。

小説コーナーをチェックしていたら、
井伏鱒二、司馬遼太郎、立原正秋、陳舜臣などにまじって、
筒井康隆『文学部唯野教授』が!!
しかも単行本(岩波書店、1990年)と
同時代ライブラリー(岩波書店、1992年)の両バージョンがそろってる。
もしかして、お気に入りだったのだろうか?
大学&文学理論ドタバタ小説と西嶋定生。
う~ん、結びつかない。

そして、もうひとつびっくりしたのが、
それほど多いとはいえない欧米小説の中に、
スタニワフ・レム著、沼野充義ほか訳『完全な真空』(図書刊行会、1989年)があったこと。『完全な真空』は、ポーランドのSF作家レムが書いた架空の書籍に対する書評集。まさか、こんな本を持っていたとは。
寄贈されただけなのか、それとも買って読んだのか。かなり気になる。

西嶋文庫には、寄贈された抜刷も保管されている。
最も多かったのは越智重明氏で、なんと94種。
次点が池田温氏の62種。
全部綺麗にとっておいた西嶋氏もすごいけど、
94種も贈った越智氏もすごい。

漢籍目録とかとはまた違った面白さ。
研究者の私生活・趣味の読書が見えてくる目録って
他にもないだろうか。

2010年度秋期東洋学講座

2010年度秋期東洋学講座「東洋文庫とアジア―その4―」
主催:財団法人東洋文庫
会場:三菱商事ビルディング3階会議室

10月18日(月)18時~20時
佐藤次高「日本人のイスラーム理解―5つのキーワード―」

11月8日(月)18時~20時
瀧下彩子「マンガ家たちの中国近代史―東洋文庫所蔵の漫画資料を読む―」

11月22日(月)18時~20時
平野健一郎「戦後日米間のなかの中国研究と東洋文庫」

聴講無料
申し込み方法:東洋文庫の東洋学講座のメールアドレス
またはファックスに事前申し込み。
(東洋文庫のHPをご参照ください)


今回の東洋学講座はなかなか面白そう。
東洋文庫所蔵の漫画資料ってどんなものなのだろうか。
11月22日の講演では、1960年代に大騒ぎになった
A・F財団問題にも触れるのだろうか。

2010年9月13日月曜日

平成22年度古典籍展観大入札会

平成22年度古典籍展観大入札会
日程:2010年11月12日(金)10時~18時、13日(土)10時~16時30分
会場:東京古書会館

去年初めて見に行った古典籍展観大入札会、
今年も見に行くつもりです。
現時点での目玉商品は以下の通り(東京古典会のHPより漢籍関係のみ抜粋)。

白氏文集断簡(興福寺切) 鎌倉中期頃写 伝後京極良経筆:一巻
大雲輪請雨経巻下 平安後期写 紺紙銀界金泥書写:一巻
和漢朗詠集 烏丸光広筆 宗達模様料紙:二冊
奈良絵巻 長恨歌 寛文延宝頃写 極彩色:三巻
五山版 五百家註音辯昌黎先生文集 唐・韓愈撰 南北朝時代刊:一五冊
五山版 韻府群玉 南北朝頃刊:一〇冊
大般若波羅蜜多経 巻第四百八十四 建中二年徐浩敬書写:一巻
宋槧本 弘明集 梁・僧祐遍 存巻一・十二・十四:三帖
韻府群玉 明・正統二年刊 田安徳川家旧蔵:二〇冊
鉅宋 広韻 南宋麻沙鎮劉仕隆刊本 初印本:五冊
資治通鑑綱目 宋・朱熹 明・成化九年序刊経廠本:三〇冊

2010年9月11日土曜日

『芸術界』総129期

迂闊にも中国でこんな雑誌が出ているとは知らなかった。


『芸術界』総129期 2010年8月号(芸術界雑誌社、2010年8月)。
英文タイトルは『LEAP』。

中国当代芸術双語双月刊、
すなわち、中国現代アートのバイリンガル雑誌(隔月刊)。
中国語と英語で中国現代アートをところせましと紹介している。
総頁数は216頁(フルカラー)で、読みごたえたっぷり。
展覧会の広告も多いけど、それもまたいい感じ。

張曉剛や徐震といった著名なアーティストから、
近年、売り出し中の若手アーティストまで網羅。
記事内容もインタビューや作品紹介、市場、展覧会レビューと盛りだくさん。                               (目次の一部)

なにより誌面がかっこいい。


以前、日本でもアジア太平洋地域の現代アートを紹介していた
バイリンガル雑誌(日本語・英語)の『ARTiT』があったけど、
今はウェブに移行してしまい、雑誌自体は出ていない。

それにしても129期ということは、ずいぶん前からあったはず。
なんで気付かなかったのだろうか。
それとも現代アート専門になったのは近年のことなのだろうか。

そう思って百度で検索してみたら、
2010年2月に現在の形になったとのこと。
ある意味できたてほやほや。
これから、バックナンバーを探してみよう。