森部豊 『ソグド人の東方活動と東ユーラシア世界の歴史的展開』(関西大学出版部、2010年3月)
東ユーラシアにおけるソグド人の動向が、
安史の乱以後の中国華北の政治状況に深く関係していたことを論じ、
当該時期を「中国史」の枠組みではなく、東ユーラシア世界の枠組みで
とらえなおそうとする試み。
近年、ソグド人研究が流行しているが、研究書としてまとまった形で出るのは、
ほぼはじめて。値段も3800円と手に取りやすい。
目次は以下の通り
序論
第1章「北中国東部におけるソグド人の活動と聚落の形成」
第2章「安史の乱前の河北における北アジア・東北アジア系諸族の分布と安史軍の淵源」
第3章「7~8世紀の北アジア世界と安史の乱」
第4章「ソグド系突厥の東遷と河朔三鎮の動静」
第5章「河東における沙陀の興起とソグド系突厥」
第6章「北中国における吐谷渾とソグド系突厥-河北省定州市博物館所蔵の宋代石函の紹介と考察-」
結論
補論1「安史の乱の終息と昭義の成立」
補論2「昭義を通して見た唐朝と河朔三鎮との関係」
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