仁藤敦史『卑弥呼と台与―倭国の女王たち』(山川出版社、2009年10月)
日本史リブレット人の001番。
邪馬台国畿内説の立場から、卑弥呼の王権について論じている。
倭人・卑弥呼と後漢・公孫氏・魏との外交関係を検討し、
特に公孫氏との関係を強く指摘。
また、鬼道と鏡、鉄資源の流通などから、
卑弥呼の王権や大人による「共立」背景について論じている。
そして、卑弥呼・台与の時代には、
王権を安定的に継承させるシステムが完成していなかったとする。
邪馬台国・卑弥呼については、限られた資料をもとに、
様々な議論が次々に提出されていて、終わる気配が無い。
手を出すまいと改めて固く心に誓った。
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11月13日追記
数日前に、纒向遺跡から建築(宮殿?)遺構が発見されたという報道があった。
邪馬台国畿内説への追い風になるのは間違いないが、
それでも完全に決まったわけではないのが、難しいところ。
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